更新日: 2022.03.31 その他老後

運転免許証を自主返納したら、交通費はどのくらいかかりそう? サポートはある?

運転免許証を自主返納したら、交通費はどのくらいかかりそう? サポートはある?
高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違えて起こる交通事故を、ニュースで見かけることが多くなってきました。高齢化社会の加速化に伴い、高齢ドライバーが抱える問題点も浮き彫りとなってきています。
 
一歩間違えば大惨事につながる恐れもあることから、年々「自動車運転免許証の自主返納制度」の認知度と関心は高まり、同時に活用する人も増加の一途をたどっています。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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自動車運転免許証の自主返納制度とは

自動車運転免許証の自主返納制度とは、有効期限が残っている自動車運転免許証の保有者が、自主的に免許証を返納する制度のことです。あくまで自主的に申請する制度なので、「何歳になったら返納しなければいけない」といった年齢に関する制限は一切ありません。
 
基本的には高齢者を対象とした制度ですが、若年者でも利用することができます。ただし「免許停止・取り消し処分」「再試験の基準」に該当する場合は、自主返納できないので注意しておきましょう。
 
運転免許証の自主返納は、警察署や各地域の運転免許センターで行うことが可能です。申請時に必要となるものは運転免許証のみで、手数料は一切かかりません。ただし免許証を紛失している場合は、住所や氏名、生年月日を確認できる住民票の写し、マイナンバーカード、健康保険証などの書類が必要となります。自主返納後は、運転経歴証明書の発行申請することも可能です。
 

運転免許証を自主返納した後のサポート

運転免許証を自主返納した後にさまざまなサポートを受けたいと希望するなら、「運転経歴証明書」の申請および発行をしておきましょう。運転経歴証明書は、自主返納をした同日から5年以内であればいつでも申請をすることができます。運転経歴証明書を申請する際は、運転免許証と手数料1100円、申請用の顔写真1枚(縦3×横2.4cm・正面で上三分身、無背景、申請日の6ヶ月以内に撮影したもの)が必要です。
 
運転経歴証明書は、運転免許証と同じように公的な身分証明証として活用することが可能です。また、有効期限がないため、運転免許証と異なり更新する必要はありません。
 
運転経歴証明書を保有していると、さまざまな特典があります。タクシーやバスの優待利用のほか、全国にある高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店でサービスを実施しています。サービスの一例として、「買い物時のサービス」「ホテル宿泊優待」「各種娯楽場の優待」「引っ越しなどの物流サービス」などがあります。ただしサポートを受ける場合には、事前に各店舗に確認したうえで利用するようにしましょう。
 
各地域の自治体でも、免許返納後のサポートを行っているケースが多くみられます。ただし、運転経歴証明書による特典を受けられるのは、原則として65歳以上の高齢者が対象です。65歳未満の方は、運転経歴証明書を保有していても自主返納サポートを受けることができないので注意が必要です。
 

運転免許証を自主返納した後で必要となる交通費

運転免許証を自主返納した後で必要となる交通費は、主に買い物や通院で利用するタクシー代や電車・バス代となります。ただし多くのタクシー会社や公共の交通機関ではサポートを行っているので、1割程度は実費より安くなると考えてよいでしょう。
 
自治体によってはタクシー券やバス回数券の交付を行っていたり、上限金額を1000円程度に定めて超過分は自治体が負担したりしています。しかし、自主返納後の一定期間のみ公共交通機関の利用を半額にしている自治体もあるので、自主返納後は自治体に問い合わせてみましょう。そして交通費に関するサポートを確認してから、返納後の交通費の目安をつけるようにするとよいでしょう。
 

運転経歴証明書の申請を忘れずに

運転免許証は返納を行えば、各種の特典を受けることができると思っていた方もいたのではないでしょうか? 返納後に運転経歴証明書の申請を行わなければ、さまざまなサポートを受けることができません。もし忘れてしまっていても、返納後5年以内なら申請することが可能なので、まだ申請を行っていない方は今から申請を行うこともできます。このように、運転免許証の返納後は運転経歴証明書の申請を忘れずに行うようにしましょう。
 
出典
警視庁 運転免許証の自主返納・運転経歴証明書の各種手続
警視庁 運転免許証の自主返納と同時に運転経歴証明書の交付申請をする方
警視庁 高齢者運転免許自主返納サポート協議会加盟企業・団体の特典一覧
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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