老人ホームの費用相場はどのくらい? 年金だけで入居できるかを解説
配信日: 2022.03.31 更新日: 2022.04.25
ここでは老人ホームなどの高齢者向け施設の種類と費用相場や、実際に年金だけで入居や生活できるかをご紹介していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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老人ホームなどの高齢者向け施設の種類と費用相場
老人ホームを代表する高齢者向け施設は、実にさまざまな種類があります。高齢者向け施設の種類や費用相場をご紹介していきます。
・高齢者向け施設の種類
高齢者向け住まいは6種類あります。
●介護付き有料老人ホーム
介護サービスが受けられ、介護スタッフが24時間常駐しています。食事や排せつなどの介助サービスが受けられ、自立している状態から要介護5までの人が入居可能です。
●住宅型有料老人ホーム
食事や洗濯などの必要とする介護サービスが受けられる施設です。自立している状態から要介護までの人が入居可能ですが、介護度が軽い人が生活しやすいのが特徴です。
●特別養護老人ホーム
いわゆる「特養」と呼ばれる施設で、常に介護が必要な人が入居しています。公的施設のため民間の老人ホームよりも安く利用できます。
●サービス付き高齢者向け住宅
生活相談や生活支援のサービスを受けることができ、日中に生活相談員が常駐しています。自立している状態や介護度が軽い人を受け入れるため、介護度が重い人などは受け入れられないことがあります。
●グループホーム
認知症をもつ人が専門的なケアを受けながら共同生活ができる施設です。要支援2から要介護5までの認知症をもっている高齢者が入居できます。
●軽費老人ホーム
低所得でも入居できる施設で食事や生活支援のサービスを受けることができます。介護サービスを利用するには別途契約が必要となります。
●ケアハウス
一般型と介護型があり、軽費老人ホームと同様に食事や生活支援のサービスを受けることができます。介護サービスを受ける場合、介護型として契約することになり、要介護度に応じて利用料が異なります。
・高齢者向け施設の費用相場
高齢者向け施設の費用相場についてご紹介します。
種類 | 初期費用 | 月額費用 |
---|---|---|
介護付き有料老人ホーム | 0~数千万円 | 10~50万円 |
住宅型有料老人ホーム | 0~数千万円 | 10~30万円 |
特別養護老人ホーム | 0円 | 10~15万円 |
サービス付き高齢者向け住宅 | 数十万~数百万円 | 10~40万円 |
グループホーム | 0~数百万円 | 10~35万円 |
軽費老人ホーム | 保証金として数十万円 | 3~17万円 |
ケアハウス | 0~数百万円 | 6~20万円 |
老人ホームなどの生活は年金だけで可能か
老人ホームなどの高齢者向け施設に入居する場合、年金収入だけで生活ができるのか気になるところです。そこで平均的な年金額から生活が可能なのかを見ていきましょう。
厚生労働省の『令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると次のような金額になります。
●国民年金:5万6252円
●厚生年金:男性・16万4742円、女性・10万3808円
厚生年金は加入期間や報酬額によって金額が異なるため、あくまで平均的な額であることを覚えておきましょう。
厚生年金の月額給付額で見れば高齢者向け施設の月額料金に充てることができるため、入居費がかからない特別養護老人ホームなどであれば入居が可能でしょう。しかし国民年金しか受け取れない場合、月額料金も足りない状態となるため、高齢者向け施設の利用自体が難しいといえます。
まとめ
老人ホームを始めとする高齢者向け施設は介護状態によって受け入れてもらえるところとそうでないところがあります。また費用も公的な特別養護老人ホームや軽費老人ホームなどであれば安価ですが、民間施設になると入居にかかる費用などがかかってくるため注意が必要です。
年金だけで高齢者向け施設で生活するのは公的な施設でない限り難しいため、入居を考えている場合には、貯蓄や退職金を充てるなどの方法が必要となるでしょう。
出典
SOMPOケア 高齢者向け住まい(老人ホーム等)の費用相場と内訳
厚生労働省 令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部