定年後の再就職ために取得しておきたい資格とは? 安定して稼げるのは?
配信日: 2022.06.12
特に定年後は、なかなか希望する職に就けなかったり、現役時代よりも給与が大きく下がってしまうなど、再就職が思うようにできないこともあります。
そこで定年後の再就職に備え、取得を検討しておきたい資格の一例について紹介します。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
資格の取得で再就職が有利になることがある
基本的に定年後の再就職で主に重視されるのは、これまでの経歴やスキルなどですが、資格はそれらの裏付けや自己アピールの材料にもなるため、職種によっては、資格があれば再就職で有利になることもあります。
以下、定年後の再就職のために取得を検討しておきたい資格について、いくつかの例を挙げていきます。
宅建(宅地建物取引士)
取得することで定年後の再就職に、より安定した収入を得られる可能性がある資格に宅建(宅地建物取引士)があります。
不動産は売買や賃貸の契約の際、必ず宅地建物取引士として登録された方が重要事項について読み上げを行い、契約書への記名押印をしなければならないとされています。
また、不動産会社は従業員5人に対し、1人以上の割合で宅建の有資格者を配置しなければならないと法令で定められているため、これらの理由から常に一定の需要あり、宅建の資格を保有しているシニア歓迎の求人もみられます。
宅建の資格や知識を生かし、不動産の売買や賃貸の営業職に就くことで、成績次第では定年後でも現役世代に近い、あるいはそれ以上の収入を得られることも考えられます。
MOS(マイクロソフト オフィススペシャリスト)
MOS(マイクロソフト オフィススペシャリスト)とは、表計算ソフト「エクセル」、文書作成ソフト「ワード」といったマイクロソフト社の「オフィス」製品の操作スキルを証明する資格です。
マイクロソフト オフィス製品は中小零細から大企業まで、多くの会社で事務作業などに利用されています。近年はスマホの普及からパソコンの操作が得意ではない方も珍しくはなく、MOSの取得などによって一定以上のスキルが認められていれば、定年後に事務職として再就職できる可能性も高まります。
登録販売者
登録販売者とは、ドラッグストアなどで「第2類医薬品」「第3類医薬品」に属する一般医薬品の販売や相談業務を行うために必要な資格です。
第2類・第3類医薬品は、薬剤師、または登録販売者が不在の状況では販売することができないとされています。近年ではドラッグストア以外にも、スーパーや家電量販店などで医薬品を扱う店舗が増加していることで、登録販売者の資格が役立つ場が増えています。
社会保険労務士
社会保険労務士の資格取得もおすすめです。特に人事や労務、総務といったバックオフィスでの長年の経験があれば、定年後も一般企業で再就職がしやすくなります。また、現役時代に社会保険労務士事務所での勤務経験がある場合は、社会保険労務士としての独立も可能です。
ただし、社会保険労務士の試験に合格することと、実務をこなすことは別物です。定年後、まったくの未経験の状態から社会保険労務士として働くのは少々難しいというのが現実です。
定年後の再就職に備えて資格取得の検討を
宅建をはじめ、安定した収入を得られる可能性がある資格を取得することは、定年後の再就職の選択肢の幅を広げ、より豊かな老後の生活につながることがあるでしょう。
しかし、資格を取得していれば再就職が安泰というわけでもありません。老後の再就職に向けて資格の取得を検討するのであれば、これまでのキャリアなどを参考に、定年後に就きたい仕事に役立つ資格を選んでみてください。
出典
公益社団法人 全日本医薬品登録販売者協会 登録販売者を目指している方
執筆者:柘植輝
行政書士