更新日: 2022.07.05 セカンドライフ

東京からの転出数は60~64歳がトップ! 終の棲家(終の棲家)は都会と田舎のどっちがいいの?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

東京からの転出数は60~64歳がトップ! 終の棲家(終の棲家)は都会と田舎のどっちがいいの?
60~64歳は東京からの転出数がトップとなっています。これは定年退職をきっかけに、あらたな生活を意識し始めるためと考えられます。定年退職後は「便利な都会で暮らしたい」「田舎でのんびり暮らしたい」。さまざまなニーズがあるかもしれません。
 
終の棲家(ついのすみか)として選ぶなら、都会と田舎どちらが良いのでしょうか? メリットとデメリットを解説します。
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東京からの転出は60歳~64歳が最も多い

総務省統計局の「住民基本台帳人口移動報告」によると、東京圏(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)年齢5歳階級別で転出超過数が最も多い年代は60~64歳でした。定年を迎えて故郷に帰る、あるいは通勤に縛られずに東京圏以外の場所で過ごしたいと思う方が一定数いるためと考えられます。
 
果たして終の棲家として住み続けるなら、都会と田舎どちらがいいのでしょうか? メリットとデメリットについて解説します。
 

都会暮らしのメリットとデメリット

商業施設が近く、公共交通機関も充実し、利便性の高い都会で暮らすことで、充実したセカンドライフを送ることができます。
 
これまで郊外の一戸建てで生活していたものの、子どもが独立して家が広すぎると感じていた方は、定年退職をきっかけに都会暮らしを選択しても良いでしょう。
また、高齢になると医療機関や介護施設を利用する機会が増える可能性があります。
 
総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」の東京圏の転入者を見ると、80~90歳以上の年代が転入超過となっています。これは、80~90歳以上になると医療機関や介護施設が近い都会で暮らしたいと感じる方が多いためと考えられます。
 
都会暮らしは利便性が高いメリットがある反面、家賃や物価などが高い傾向があり、定年退職前に相応の資金が必要になる点には留意する必要があります。
 

田舎のメリットとデメリット

定年退職後は勤務先を基準に居住地を考える必要がなくなるため、緑や海のある自然豊かな田舎なら、のんびりと老後を過ごすことも選択肢の1つです。自分の故郷が田舎であれば、慣れ親しんだ故郷で豊かな余生を過ごすのも良いかも知れません。
 
また都会に比べて、家賃や物件価格、物価は安い傾向があるため、田舎暮らしをすれば定年退職後の生活費を抑えることができます。
 
定年退職後は、多くの方が公的年金を主な収入として生活してくことになります。「老後 2000万円問題」で知られる金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」によりますと、定年退職後の一般的な高齢夫婦無職世帯では、公的年金だけでは生活費は毎月約5万円、単純計算ですが総額で1300万円から2000万円が不足するとされており、不足分は貯蓄を取り崩さなければなりません。
 
しかし、田舎暮らしで生活費を抑えて生活できれば、毎月の貯蓄の取り崩し額は少なくなり、経済的にも安心して過ごすことができるでしょう。
 
一方で、田舎暮らしは商業施設や医療機関・介護施設までの距離が遠く、車がないと移動できないなど利便性が低いデメリットがあります。
 

理想と現実をしっかりと見直すことが大事

定年退職後の終の棲家として、都会暮らし、田舎暮らしどちらにもメリット・デメリットがあるので比較した上で、自分にあった方を選びましょう。
 
しかし、都会暮らし、田舎暮らしいずれかを選んで、仮に思い描いていた生活ではなかった場合、簡単に変更することはできません。理想の老後の生活を送るために、お金の準備だけではなく、セカンドライフスタイルも早めにイメージしておくことが大切です。
 

出典

住民基本台帳人口移動報告2021年結果(総務省)
金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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