老後に備えたリフォーム。建て替えとの違いや費用について解説
配信日: 2022.07.14
また、部屋間の温度差をなくすことでヒートショックのリスクを軽減でき、火を使わないようにすることで安全性を高められます。
しかし、「リフォームと建て替えは何が違うの?費用はどちらが高い?」など疑問をもっている方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではリフォームと建て替えの違いや費用やリフォームの注意点について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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老後に備えたリフォームとは
老後に備えたリフォームとは、老後の生活を送りやすいように、住み心地のよい家へリフォームすることです。主なリフォーム内容は、次のとおりです。
・各部屋間の段差をなくす
・階段に手すりを設置する
・階段の傾斜を緩やかにする
・床暖房をつける
・IHにして火を使わないようにする
・浴室に転倒防止の手すりをつける
高齢になると若い頃と比べて体力が低下するため、老後に備えてリフォームを行う方は多いでしょう。上記のようなバリアフリーリフォームなどを行うことで、家の中がより快適で安全に過ごせるようになります。
リフォームと建て替えの違い
リフォームと建て替えには、工事内容や工期、費用、間取りの自由度などの違いがあります。リフォームと建て替えでどのような違いがあるのかを知っておくことで、どちらの工事が自分に合うのか判断がしやすくなります。
老後の生活に合った家づくりを行ううえで、とても大切なことです。ここでは、リフォームと建て替えの違いについて見ていきましょう。
工事内容
リフォームと建て替えでは、工事の前提や内容に違いがあります。リフォームは、既存の家を生かしつつ、部分的に修繕や改修をして、より住みやすい家に変える工事です。部分的な改修を行う部分リフォームや、構造部分以外を改修するフルリフォームなどがあります。
一方、建て替えは既存の家を解体して新たに家を建てることを指します。これは、基礎部分から取り壊してさら地に戻し、新しい家を建てます。
工期
リフォームと建て替えの工期は、図表1のとおりです。
【図表1】
リフォーム | 建て替え | |
---|---|---|
工期 | 1~3ヶ月程度 | 4~6ヶ月程度 |
※工事内容等で異なります。
筆者作成
リフォームは、既存の家を生かしながら部分的な改修を行うため、建て替えよりも工期は短くなります。建て替えは、解体工事や基礎工事が入るため、工期は長めです。場合によっては1年を超えることもあります。
費用相場
リフォームと建て替えの費用相場は、図表2のとおりです。
【図表2】
リフォーム | 建て替え | |
---|---|---|
費用相場 | 300~2000万円程度 | 1000~4000万円程度 |
※工事内容等で異なります。
筆者作成
建て替えは解体費用や破棄費用などが発生し、新しく家を建て直すことになるためリフォーム費用の倍以上かかることが多いです。リフォームも、全面的に改修する場合は1000万円以上かかる可能性があります。
間取りの自由度
リフォームは間取りに一部制約があり、大幅なデザインの変更はできない場合が多いです。
一方、建て替えは新しく家を建て直すことになるため、間取りは自由に設計できます。家を建て替えることにより、自分たちの希望どおりの老後生活がしやすい間取り設計をすることが可能です。
リフォームの注意点
構造部の問題やリフォーム工事中の仮住まいなど、リフォームの注意点をあらかじめ把握しておくことは大切です。注意点を知っておくことで、リフォーム計画や資金計画が立てやすくなります。
また、あとから気づいて慌てるといったことも防げます。ここでは、老後に備えたリフォームをするときの注意点について見ていきましょう。
構造部に問題がある場合は大掛かりな工事になる
「バリアフリー工事をしようとしていたら、構造部の劣化が激しいことが分かった」など、柱や梁(はり)など、家の構造部に問題がある場合は大掛かりな工事になり、想定していた予算より、大幅な補修費用がかかるでしょう。
この場合は、予算を減らすかリフォームの工事範囲を妥協するなどの対応が必要になります。
リフォーム中は工事内容により仮住まいが必要となる
リフォームの工期は1~3ヶ月程度です。工事内容にもよりますが、リフォーム中は仮住まいが必要となることが多いです。ホテルだと高くつくため、短期賃貸マンションや親族の家など、事前に仮住まいの手配を済ませておく必要があります。
リフォーム業者と打ち合わせをする際は、仮住まい期間がどれくらいになるのか早めに確認してください。
リフォームと建て替え、条件に合ったほうを選択しよう
リフォームは建て替えより工事の規模が小さく、費用は半分以下に収まる可能性があります。バリアフリー化やヒートショック対策など、老後に備えたリフォームを行うことで、快適で安全な老後生活を送ることが可能です。
リフォームと建て替えの違いを理解し、自分たちの条件に合った方法で老後の家づくりを進めることが大切です。早速、リフォームと建て替えどちらが合うのか確かめてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部