更新日: 2022.07.15 老後

退職する時いくらもらえるの? 定年まで働いたほうがいいの?

退職する時いくらもらえるの? 定年まで働いたほうがいいの?
会社を辞める時には退職金がもらえると思っている人が多いでしょう。厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査」によると、退職一時金や退職年金制度といった退職給付制度がある企業は全体の80.5%であり、8割の企業が退職する際に何らかのお金を用意していることになります(※)。
 
では、どのくらいの期間働いたら、退職時にいくらもらえるのでしょう? 上記の厚生労働省の調査結果を見ていきましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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退職給付制度があるのは大企業では9割以上

まず、企業規模別で退職給付制度の有無を見ると、従業員数「1000人以上」の企業では92.3%と高く、「300~999人」では91.8%、「100~299人」では84.9%、「30~99人」では77.6%となっています。大企業の9割以上、中小企業でも8割以上は退職給付制度があることが分かります。
 
業種で見ると、郵便局や農協といった「複合サービス事業」(96.1%)、「鉱業、採石業、砂利採取業」(92.3%)、「電気、ガス、熱供給、水道業」(92.2%)が9割を超えており、「宿泊業、飲食サービス業」(59.7%)が最も低くなっています。
 

退職給付制度がある企業でも20年以上勤務する人は4人に1人。早期優遇制度を利用する人も

退職給付制度がある企業において、平成29年1年間における勤続20年以上かつ45歳以上の退職者のいた企業の割合は26.6%となっています。
 
逆に言えば4人に3人は勤続20年未満で退職し、転職などをしていることになります。「30~99人」の中小企業では16.7%とさらに割合が低くなります。しかし従業員数「1000人以上」の企業に絞ると74.2%と高く、大企業では勤続年数が長い人が多いことが分かります。
 
退職給付制度がある企業における退職理由を見ると「定年」が64.3%と最も多く、「定年以外」では「会社都合」が5.4%、「自己都合」が22.8%、「早期優遇」が7.5%となっています。
 
「早期優遇退職制度」とは、会社が退職金を上乗せするなど優遇策を設定し、従業員が定年前に退職するのを促すものです。従業員が「1000人以上」の企業では10.4%が「早期優遇退職制度」を利用しており、大企業ほど早期優遇退職を利用している人が多いことが分かります。
 
業種では、「複合サービス事業」(23.1%)、「情報通信業」(13.5%)、「不動産業、物品賃貸業」(11.5%)で早期優遇退職が多いようです。優秀な人だと早期優遇退職で上乗せされた退職一時金をもらって早めに退職し、転職できそうです。
 

退職時にいくらもらえるの? 定年まで働いたほうがいいの?

では、長く働いて退職した場合、どれくらいのお金がもらえるのでしょうか? ここからは、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の平均退職給付額を見ていきましょう。
 
「大学・大学院卒」の場合、「定年」で退職した際の平均退職給付額は1983万円、「会社都合」では2156万円、「自己都合」では1519万円、「早期優遇」では2326万円となっています。
 
「早期優遇」が最も高額の退職給付金がもらえ、最も低い「自己都合」の場合と比べると800万円以上も高く、「定年」退職よりも300万円以上高くなっています。この差は大きいですね。
 
次に、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者に対する退職給付額を、退職給付制度の形態別に見ていきましょう。「大学・大学院卒」では「退職一時金制度のみ」が1678万円、「退職年金制度のみ」が1828万円、「両制度併用」が2357万円となっています。
 
勤続年数別で見ると、「勤続20〜24年」では「退職一時金制度のみ」が1058万円、「退職年金制度のみ」が898万円、「両制度併用」が1743万円であるのに対し、「勤続35年以上」では「退職一時金制度のみ」が1897万円、「退職年金制度のみ」が1947万円、「両制度併用」が2493万円となっています。
 
これを見ると、定年退職した方が退職時にもらえる金額は大きいですが、早めに条件の良い企業に転職して収入アップをした方が結果的に生涯収入が高くなる場合もあります。能力のある人なら、早期優遇退職制度を使って高い退職金を獲得し、条件のよい企業に転職するのがいいということになりますね。
 

出典

※厚生労働省 平成30年就労条件総合調査 結果の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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