更新日: 2022.07.24 セカンドライフ

養護老人ホームは収入によって費用が変わる!? 費用と利用のメリット・デメリットは?

養護老人ホームは収入によって費用が変わる!? 費用と利用のメリット・デメリットは?
養護老人ホームの費用や、メリットとデメリットについて調べている人もいるのではないでしょうか。
 
養護老人ホームは収入により費用が細かく設定されている施設なので、事前にしっかり把握しておきましょう。
 
この記事では、養護老人ホームの概要や収入による費用の違い、利用するメリットとデメリットなどを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

養護老人ホームの目的や入所できる条件は?

養護老人ホームとは、65歳以上の高齢者が市区町村長の判断により入所できる施設で、全国に約950施設あります。ただ、誰でも入所できるわけではありません。ここでは、養護老人ホームの目的や入所条件を解説します。
 

養護老人ホームの目的

養護老人ホームの目的は、入所者の自立を支援して社会復帰を目指してもらうことです。
 
そのため、介護するという考えではなく、自立した行動を促すための支援が重視されています。健康管理や食事の提供、生活に必要な行動を促すなど、自立するためのサポートをして社会復帰を目指してもらうための施設です。
 

入所条件

主な入所条件は「独居で生活に不安がある」「経済的に困窮している」「家族から虐待を受けている」「立ち退きを受けてしまった」などです。65歳以上が条件ですが、65歳未満でも入所できる例外措置も設けられています。
 
例えば、老衰が著しい人や軽い認知症がある人で、ほかの施設の入所条件をクリアしているにも関わらず、該当施設に空きがないときなどです。
 

費用は前年の収入により変わる【具体的な月額費用】

養護老人ホームの費用は月額制で、費用は前年度の収入により決まります。
 
収入とは、公的年金を含む個人の収入から、医療費や社会保険料などの必要経費を引いた金額のこと。この収入が0~150万円まで39区分に細かく分けられ、それによって、1ヶ月の費用が決定されます。1ヶ月の費用は0~14万円です。なお、入居一時金などの初期費用は、一切かかりません。
 

養護老人ホーム利用のメリットとデメリット

養護老人ホームのメリットは、他施設よりも比較的安い金額で利用できることや、社会復帰の支援を受けられることです。
 
初期費用はかからず、前年の収入が150万円未満であれば、月額0~8万1100円で、自立のための支援を受けながら生活できます。出費を抑えつつ支援を受けられるので、社会復帰に集中できる環境といえるでしょう。
 
また、夜間も職員が常駐しているので、緊急時にも対応してもらいやすい点も安心といえます。
 
デメリットは、入居のハードルが高いことや、状態によっては退去をさせられる可能性があることです。
 
入所申し込み後には、調査結果と入所判定委員会の判定を踏まえて、市区町村長が入所の決定をします。
 
高齢者にはさまざまな問題を抱えている人がいるので、簡単には入所できません。入所したとしても、社会復帰できると判断されれば退所させられる可能性もあるだけでなく、養護老人ホームの目的は自立支援のため、基本的に短期入所が前提となっている点にも注意が必要です。
 

養護老人ホームの費用は収入により異なる! 利用はメリットやデメリットを理解し検討しよう

養護老人ホームは初期費用なしで、前年の収入が0~150万円未満なら、月額費用は0~8万1100円の間で利用できる施設です。
 
入所することで出費を抑えつつ、社会復帰のためのサポートを受けながら生活できます。ただ、入居ハードルが高いので、誰でも簡単に入所することはできません。
 
養護老人ホームの利用は費用面だけでなく、メリットやデメリットも理解して検討しましょう。
 

出典

厚生労働省 養護老人ホーム・軽費老人ホームについて
厚生労働省 養護老人ホームの現状
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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