50代の半数以上が負債を抱えている!? 定年までにローンを完済しておくべき理由とは?

配信日: 2022.09.17

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50代の半数以上が負債を抱えている!? 定年までにローンを完済しておくべき理由とは?
家や車など大きな買い物をする場合、ローンを組んで購入するのが一般的です。特に住宅ローンは、最大で35年間の借り入れが可能であり、住宅ローン減税をはじめとした各種控除も適用できるメリットがあるため、家を購入する多くの方が利用しています。
 
しかし、長期間のローンを組んだ場合、負債を抱えたまま50代や60代を迎えることになります。実際、50代の半数以上が負債を抱えているデータがありますが、理想は、ローンを定年までに完済することです。
 
そこで本記事では、50代以上の方が抱える負債の現状と、定年までにローンを完済するべき理由を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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50代の負債の現状

まず50代以上の方が抱える負債の現状を把握しておきましょう。総務省統計局が実施した2021年度家計調査報告では、50代の負債保有世帯の割合は52.6%と、半数以上であることが明らかになっています。
 
また、40代が63.7%、40歳未満が59.2%と、50代と大きく変わらない数値となっているのに対して、60代が28.0%、70歳以上が12.5%となっています。
 
50代と60代で負債保有世帯が半分近く減少しているのは、会社を定年退職する前に、ローンを完済する方の割合が比較的多いためと推測されます。
 

定年までにローンを完済するべき理由

定年までにローンを完済した方がよい理由は、定年退職によって収入が減少するためにほかなりません。
 
年金を受給できる65歳で退職したとしても、収入の柱が年金では、ローンを返済しながら生活していくのは困難です。
 
老後の生活費は現役時代よりかからないと思われがちですが、医療費や介護費、住宅の修繕費、子どもの結婚や出産、マイホーム購入の資金援助など、自分の生活費以外で費用が発生する場面が、いろいろと想定されるためです。もしも年金を住宅ローン返済に使ってしまうと、生活費をまかなうだけで精いっぱいになるでしょう。
 
また、退職金で住宅ローンを完済することを考えている方も多いかもしれませんが、退職金も本来、老後生活を支えるためのものであるため、住宅ローン返済に充てるのは望ましくありません。
 
公益財団法人生命保険文化センターが2019年度に行った意識調査では、老後の最低日常生活費は月額で平均22.1万円、ゆとりある老後生活費は平均36.1万円と発表されています。
 
一方、厚生労働省が発表した「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年金の平均受給額は国民年金が約5.6万円、厚生年金が約14.4万円となっており、公的年金だけでは多くの家庭が老後の最低日常生活費を送るだけで精いっぱいにある実態が読み取れます。
 
そのため、もしも住宅ローン返済として毎月5~10万円程度の支払いがあると、年金以外の収入源がなければ、老後生活を送るのは厳しい状況になることが予想できます。
 

まとめ

現在は住宅ローン金利が非常に低く、借りやすい状況であることから、若いうちに長期間の住宅ローンを組んで家を購入する方の割合も増えています。
 
しかし、定年退職後も住宅ローンの返済を続ける場合、年金以外の収入源がなければ、生活に苦労することが予想されます。
 
そのため、できれば定年前にローンを完済することを条件にして、しっかりとした返済計画を立てたうえでローンを組むことをおすすめします。
 
加えて、貯金や個人年金、つみたてNISA、個人型確定拠出年金(iDeCo)といった自助努力による老後の年金対策を、早い段階で立てておくことが大切です。
 

出典

総務省統計局 III 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況
公益財団法人生命保険文化センター 老後の生活費はいくらくらい必要と考える?
厚生労働省 令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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