夫に「定年前活動」をしてほしい? 老後のお金に不安を抱く妻の本音とは
配信日: 2022.09.28
世の中の女性は、定年前活動についてどのくらい把握しているのでしょうか。また、夫に定活をしてもらいたいと考えているのでしょうか。
ストリートアカデミー株式会社が40歳以上の既婚女性594名を対象に実施した、今から始める「定年前活動」に関するアンケート調査を見てみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「定年前活動」の認知度は? 2人に1人は夫の老後に不安を感じているという事実
「定年前活動」や「定活」については、知らないという人が67%と多数でした。言葉自体を聞いたことがあるけれど、内容はよく知らないという人は25.3%、そして言葉の意味までしっかり認識しているという人はたったの7.7%という結果に。定年前活動は、まだ広く知られているとはいえないようですね。
そもそも、安定した老後生活というものは個人によって異なるでしょう。ただ、やはり日々暮らしていけるだけの経済力や、生きがいとなるような趣味やボランティア活動などは、多くの人が必要だと考えるのではないでしょうか。そういった意味で、「夫が仕事一筋すぎて、退職後に抜け殻になってしまいそう」などの不安を抱く人も少なくないようです。
実際、夫の老後の過ごし方について金銭面以外で不安を感じるかどうかについて、「感じる」計は半数強でした。2人に1人は夫の老後生活を心配しているというのは、割合としては多いといえるのではないでしょうか。
将来のことを不安に思いながら生活していくのはつらいもの。定年後の心配事を事前にできるだけ解消しておくために、今のうちから定活をスタートさせるのは正解なのかもしれません。
夫に「定年前活動」をしてほしい? 妻の本音と退職金の相場
さて、では夫に定年前活動をしてほしいと思っている妻はどれくらいいるのでしょうか。「してほしい」計は68.8%と約7割、「してほしいとは思わない」「必要ない」は合わせて13.0%と大きな差が出ました。
また、すでに夫が定年前活動を始めているという人も18.2%。5人に1人程度の割合にはなりますが、すでに定活している人もちらほらいるようですし、これからじわじわ認知度や重要性も広まっていきそうですね。
ちなみに、夫に定活をしてほしいと思う人の具体的なコメントとしては、「定年したあとでも外に出たり楽しみを持ったりしてほしい」「老後の収入と脳機能の低下が心配だから」「生きがいがあるほうが健康的」「金銭面・精神面ともにお互い自立していたい」といったものが挙がりました。
定年後というと、自立した子を持つ人も多い年代。夫婦2人で過ごす老後を考えたときに、やはりいつまでも社会とつながりを持って趣味に打ち込み、イキイキと過ごしたいと考える人が多いのでしょう。自分だけでなく、夫もそのように日々楽しめる何かを見つけてほしいというのが妻の本音といえそうです。
趣味やボランティア活動なども大切ですが、社会とのつながりや老後の生活費の足しになるものをと考えて、定年後でもできる仕事を検討する人も多いでしょう。
その前にしっかり押さえておきたいのが、老後資金の重要な要素でもある退職金についてです。東京都産業労働局によると、中小企業の定年退職金として、高卒だと「1031万円」、高専・短大卒だと「1026万円」、大卒だと「1118万円」というモデル金額が出されています。
あくまでモデル金額のため、すべての人がこのような金額になるとは限りませんが、ひとつの目安になりますね。ここに夫婦の貯蓄を足していくらを目標にするかなどの話し合いを、定年前活動の準備として行ってもよさそうです。
出典
ストリートアカデミー株式会社 今から始める「定年前活動」に関するアンケート調査
東京都産業労働局 中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部