更新日: 2022.11.11 老後

退職金にも「税金」はかかる! 勤務年数ごとに非課税の限度額を解説

退職金にも「税金」はかかる! 勤務年数ごとに非課税の限度額を解説
老後の生活を送るために欠かせないのが退職金です。退職金をどのように使うか計画している方も多いのではないでしょうか?
 
実は、退職金にも税金がかかります。本記事では、退職金にかかる税金について解説します。退職金の相場や非課税額についても紹介していきます。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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60歳で定年退職が主流

厚生労働省の「令和4年就労条件総合調査」によると、94.4%の企業で定年制が設けられており、定年制を定めている企業の定年年齢は図表1の通りです。
 
図表1

定年退職年齢 割合
60歳 72.3%
61歳 0.3%
62歳 0.7%
63歳 1.5%
64歳 0.1%
65歳 21.1%
66歳以上 3.5%

出典:厚生労働省「令和4年就労条件総合調査」を基に筆者作成
 
定年制を定めている企業の約94%は勤務延長制度や再雇用制度があるため、60歳を過ぎても働いている人は多く存在します。
 

退職金は1100万円~2000万円が相場

厚生労働省の統計によると、定年退職の際の学歴別の平均退職金は図表2の通りです。退職一時制度と退職年金制度の合計額を統計しています。
 
図表2

学歴 退職金
大学・大学院卒(管理・事務・ 技術職) 1983万円
高校卒(管理・事務・技術職) 1618万円
高校卒(現業職) 1159万円

*退職給付(一時金・年金)制度がある勤続20年以上かつ45歳以上の退職者がいた企業が統計対象
出典:厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 第23表」を基に筆者作成
 
勤務先の会社や勤続年数により退職金は大きく変動しますが、1100万円~2000万円が退職金の相場です。
 

退職金にも税金がかかる

実は、退職金にも税金がかかります。退職金全額をそのまま受け取れると思って計画していると、計画が崩れてしまうかもしれません。原則として、退職金は税金が差し引かれた額が支給されます。
 

勤続年数により非課税額が異なる

退職金を「一時金」として受け取る場合、勤続年数により一定額が非課税となります。勤続年数ごとの非課税額は図表3の通りです。
 
図表3

勤続年数 非課税額(退職所得控除額)
20年以下 40万円×勤続年数
20年超 800万円+70万円×(勤続年数-20年)

出典:国税庁「退職金と税 退職所得控除額」を基に筆者作成
 
30年勤続した会社から退職金を受け取る場合、1500万円(800万円+70万円×10年)までは税金がかかりません。1500万円超の退職金を受け取る場合は、以下の額に対して所得税と住民税が発生します。
 
課税退職所得=(受け取った退職金-退職所得控除額)÷2
 
30年勤続した会社から2000万円の退職金を受け取った場合、250万円((2000万-1500万)÷2)が課税退職所得です。所得税は図表4の通り計算します。
 
図表4

課税対象所得 税率 控除額
1000円~194万9000円 5% 0円
195万円~329万9000円 10% 9万7500円
330万円~694万9000円 20% 42万7500円
695万円~899万9000円 23% 63万6000円
900万円~1799万9000円 33% 153万6000円
1800万円~3999万9000円 40% 279万6000円
4000万円~ 45% 479万6000円

出典:国税庁「退職金と税 令和4年分所得税の税額表」を基に筆者作成
 
課税退職所得が250万円の場合、15万2500円が所得税です。現在は、復興特別所得税が所得税の2.1%追加で課税されます。また、住民税の税率は一律で10%です。課税退職所得が250万円の場合、25万円が課税されます。
 

確定拠出年金を利用している場合は注意が必要

企業型確定拠出年金や個人型確定拠出年金(iDeCo)を一時金で受け取ると、「退職所得」とみなされ、退職金と同様の課税扱いになります。確定拠出年金を利用している場合には、退職金と併せて税金をシミュレーションしましょう。
 

税金を意識して生活しよう

気づかぬうちに納めているのが税金です。税金がいくらかかりそうなのかを計算してみましょう。退職金や確定拠出年金は受取方法や受取時期で税金が変動するので、コントロール可能な範囲で、節税を検討してみてください。
 

出典

厚生労働省 令和4年就労条件総合調査 結果の概況
厚生労働省 平成30年度就労条件総合調査 結果の概況
国税庁 退職金と税
国税庁 No2725 退職所得となるもの
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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