更新日: 2022.11.14 セカンドライフ

年金制度以外で、老後資金を補う方法を教えてください!

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

年金制度以外で、老後資金を補う方法を教えてください!
定年退職したあとで、老後の生活費として年金をあてにしている人も多いでしょう。しかし、少子高齢化が進む日本では労働人口の減少により、老後にもらえる年金額の減少が不安視されています。
 
では、年金額が十分でない場合、どうやって老後資金を捻出すればいいのでしょうか。そこで、今回は年金制度以外で老後資金を補う方法を3つ紹介します。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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働けるなら働く

老後資金を補う方法として、最も安定感のある方法が働くことです。ほとんどの会社では定年退職を60~65歳に設定していますが、厚生労働省の「令和3年簡易生命表の概況」によると、平均寿命は男性81.47歳、女性87.57歳となっています。
 
また、今後定年は段階的に引き上げられていきます。仮にフルタイムで働くのが厳しいという人は、ハローワークやシルバー人材センターなどで無理なく働ける職場を探すという方法もあります。定年退職後に働く高齢者の中には、それまでのキャリアや趣味、特技を活かしていきいきと新しい職場で働いている人も多いです。就労意欲がある場合は、年金の不足分を働いて稼ぐと安定した生活を営みやすくなります。
 

個人年金保険に加入しておく

個人年金保険は現役世代のうちに加入し、契約で定めた年齢から年金のようにお金を受け取れる保険です。年金は現役世代が高齢者を支える制度なので、将来的にどれぐらい受け取れるかはその時点での人口ピラミッドに大きく左右されます。
 
しかし、個人年金保険は自分が支払った保険料に運用益を足した金額を受け取れるので、そうした心配をする必要がない点は大きなメリットです。ただし、個人年金保険には大きく分けて3種類あり、それぞれに特徴が異なる点には注意しましょう。
 
1つ目の確定年金は5年や10年など、契約時に定めた一定期間にわたって年金を受け取れる保険です。仮に保険料支払い期間中に契約者が亡くなった場合でも、遺族が満額を受け取れます。2つ目の有期年金は基本的に確定年金と同じ仕組みですが、契約者が保険料支払い期間中に亡くなった場合にはたとえ遺族であっても受け取れません。
 
3つ目の終身年金は、60歳や65歳など、契約時に定めた年齢から契約者が亡くなるまでの間、年金を受けとれる保険です。つまり、有期年金や終身年金は、契約者が亡くなるタイミングによっては元本割れするリスクがあることは理解しておきましょう。
 

iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAを活用する

個人年金保険は契約者が支払った保険料をもとに保険会社が運用する商品ですが、中には自分で運用して老後資金をためたいと考える人もいるのではないでしょうか。そんな人におすすめなのが、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAです。どちらも、個人が掛金を拠出して投資信託や株式といった金融商品を購入する点では同じですが、いくつかの違いがあります。
 
例えば、運用した資金を受け取るタイミングはNISAが任意なのに対して、iDeCoは基本的に60歳以降です。また、税制面の優遇措置にも違いがあり、NISAは一定期間運用益が非課税となるだけですが、iDeCoは掛金の拠出時の所得控除、運用益の非課税、給付時の控除があります。
 
なぜ、ここまで制度の中身が違うかというと、もともと制度が作られた目的が「iDeCoは老後資金対策」、「NISAは個人の投資促進」と異なるからです。どちらも上手に活用すれば老後資金形成に役立つ可能性はあるものの、運用する商品によっては元本割れするリスクがある点には留意しておきましょう。
 

老後資金の準備は早めに始めよう!

老後に必要な生活費は人それぞれのライフスタイルで異なります。老後資金について不安がある人は、まずは老後資金がどれぐらい必要になるかを試算してみるようにしましょう。
 
その結果をもとに、日本年金機構が運営する「ねんきんネット」でもらえる年金額を確認し、足りない資金を計算すると年金制度以外で補ったほうがよい金額を効率的に把握できます。老後資金の準備は早ければ早いほど良いので、今回紹介した3つの方法で取り組めるものがあればすぐに検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況
厚生労働省 iDeCoの概要
金融庁 NISAとは?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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