更新日: 2023.01.11 定年・退職
高齢者世帯でも生活保護を受ける割合は増加傾向に! 老後破産しないために考えたい、退職金の使い方とは?
厚生労働省が発表した「生活保護の被保護者調査」より、高齢者の生活保護世帯数は、平成30年4月時点では87万9042世帯でしたが、令和4年4月時点では91万1176世帯となっています。
今回は、老後破産しないための退職金の使い方をみていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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退職金の内訳は
始めに、退職金がどの程度支給されているのかみてみましょう。
厚生労働省「就労条件総合調査の退職給付(一時金・年金)の支給実態」より、勤続35年以上とし、退職一時金制度と退職年金制度を併用した「両制度併用」の金額は以下の通りです。
●大学・大学院卒(管理・事務・技術職)2493万円
●高校卒(管理・事務・技術職)2474万円
●高校卒(現兼職)1962万円
職種や勤続年数、各企業の退職金制度により支給額が異なりますが、おおむね2000万円程度と捉えてください。
退職金の使い方を考える
退職金の有効な使用方法を紹介します。
収支を正しく把握し家計管理を
年金と退職金の支給額を正しく把握し、家計管理をしましょう。
退職金があるとはいえ、老後生活の収入の柱は年金です。現役時代よりも収入が小さくなっている方が多いでしょう。収支のバランスが悪く、それに気づかないような生活をしていては、退職金はあっという間になくなります。
退職金を生活費に充てる試算をする
本稿では厚生労働省の調査より、退職金は2000万円程度支給されるとしています。この金額であれば30年間、月々5.5万円ほど生活費の足しになります。
このように、支給額を月単位・年単位で、どの程度生活に充てられるかを計算することも重要です。月々の収支と合わせて計算し、金銭的余力がある分は、娯楽に使うとよいでしょう。
ローンの返済
住宅や車のローンなどの返済に充て、生活支出を下げるのは有効な退職金の使い方です。
固定資産税など毎年必要になる費用に充てるのも有効です。生活費と税金で、引き落とし口座を分けて入金しておくと管理がしやすくなるかもしれません。
有事に強い投資商品で退職金を守る
有事に強い投資商品を購入するのも有効です。具体的には、守りの資産といわれる金やプラチナの購入が挙げられます。
これらの商品は価値の下落が起こりにくく、インフレなど有事の際に有効で、退職金を守ることになります。
こういう使い方には注意!
退職金を使う際の注意点をみてみましょう。
浪費は控える
当然のことですが、過度な浪費は控えましょう。極端な例を挙げますが、退職金全額を頭金として別荘や高級車を買い、さらにローンを組むなど、危険な使い方はしないでください。
投機やギャンブルに手を出さない
大きなお金が手に入ったからといって、FXなどの投機やギャンブルに手を出すのは控えましょう。瞬く間に大金を失う可能性があります。
まとめ
退職金は勤続年数や学歴、職種、各企業によって支給金額は異なります。現在は転職が活発な時代で勤続年数は短くなってきていますから、今回紹介した支給額はあくまで参考程度になります。
しかし、その人ごとに受け取る退職金額が異なっても、老後破産しないための使い方や、控えた方がよい使い方に大きな違いはありません。計画的に退職金を使用するようにしましょう。
出典
厚生労働省 生活保護の被保護者調査(令和2年4月分概数)の結果を公表します
厚生労働省 生活保護の被保護者調査(令和4年4月分概数)の結果を公表します
厚生労働省 就労条件総合調査 退職給付(一時金・年金)の支給実態
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部