更新日: 2023.01.16 セカンドライフ
老後資金は「年金+預貯金」の2本立てが一般的? 貯めるペースは20代から「月3万円未満」が主という結果に
世間のみなさんは、どのような方法でいくらくらい貯めているのでしょうか。「老後資金の貯め方に関するアンケート調査」(コのほけん!編集部 調べ)の結果を見てみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年金の加入率は? 国民年金のみより厚生年金のほうがやや多い
この調査は、全国の20歳以上の男女243名を対象に行われたもの。まずは公的年金の加入状況を見てみます。
・厚生年金 47.7%
・国民年金 35.8%
こう見ると、国民年金のみよりも厚生年金のほうが多いことがわかります。個人事業主や学生、厚生年金の加入要件を満たさない人の割合よりも会社員や公務員などのほうが多いということでしょうか。
国民年金には、免除制度や納付猶予、学生納付特例制度などもあります。実際の納付状況はどうなっているのでしょうか。
1位:支払っている 58.6%
2位:免除の手続きをした 13.8%
3位:不明 11.5%
4位:第3号被保険者(会社員・公務員等の配偶者) 10.3%
5位:学生納付特例制度を利用している 2.3%
上位5つはこのような結果になりました。自身で支払っているという人は6割ほどでした。配偶者の扶養に入っているという人は1割程度、免除を受けているという人も1割強。
上位には入ってきませんでしたが、滞納しているという人は1.1%でした。その理由は、「経済的に払えない」というもの。所得が著しく減ったり低かったりして国民年金保険料を納めることが経済的に困難な場合は、納付免除・納付猶予の制度があります。滞納してしまう前に手続きを検討したほうがいいでしょう。
年金以外の老後資金の調達は? なにもしていない人も多数
残念ながら、公的年金だけでは老後資金として心もとないもの。自助努力にはなりますが、みなさんどのような準備をしているのでしょうか。
1位:預貯金 31.3%
2位:貯めていない 25.9%
3位:株式投資 14.0%
3位:個人年金保険 14.0%
5位:投資信託 13.6%
(「不明)除く)
上位5つはこのような結果になりました。3割以上の人が一般的な預貯金を老後資金に充てているということがわかります。
株式投資や投資信託、個人年金保険などは同程度。老後資金の調達であれば、預貯金+なんらかの投資or個人年金保険といった組み合わせが一般的なのかもしれません。ただ、2位には貯めていないという人がランクイン。26%近くと、預貯金の割合に肉薄しています。
近年の情勢をうかがう限り、日々の生活で精一杯で老後資金の貯金に回す余裕がないという家庭も少なくないでしょう。それぞれ無理のない範囲で準備を進めておきたいものです。
月に貯めている老後資金は1万円~3万円未満が妥当
最後に、世間のみなさんが具体的に老後資金として月いくら程度貯めているのかを見てみましょう。
1位:その時々で金額が異なる 21.1%
2位:1万円以上2万円未満 12.0%
2位:2万円以上3万円未満 12.0%
4位:5千円以上1万円未満 10.6%
5位:3万円以上4万円未満 9.2%
(「不明」除く)
もっとも多かったのは、都度金額が変わるという回答。このことからも、「生活費を優先しながらできる範囲で無理なく貯める」という考えの人が多いと推測できます。具体的な数字でもっとも多かったのは、1万円~3万円未満という結果に。月5万円以上を老後資金に充てているという人は、合計しても1割弱でした。
ちなみに、老後資金を貯め始めた具体的な年齢としてもっとも多かったのは、「20代から」(22.2%)でした。仮に20歳から40年間にわたって毎月2万円を貯めたとすると、合計960万円。公的年金以外にいくら必要になるのかはこれからもどんどん変わりそうですが、960万円プラスできるというのは大きいですよね。
今年こそは老後資金の貯蓄をがんばりたいという人は、この調査結果を参考にしつつ具体的な目標をたててみてはいかがでしょうか。
出典
Sasuke Financial Lab 株式会社 老後資金の貯め方に関するアンケート調査
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部