更新日: 2023.04.06 定年・退職

定年後は「再就職」と「再雇用」のどちらを選ぶべき? それぞれのメリットを解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

定年後は「再就職」と「再雇用」のどちらを選ぶべき? それぞれのメリットを解説
「定年を迎えても65歳ぐらいまで働きたいが、再就職と再雇用のどちらを選べばよいか分からない」と悩んでいませんか? 結論として、現在の仕事にやりがいを感じているのなら再雇用を、新たな職種にチャレンジしてみたいなら、セカンドライフは再就職を選ぶことがおすすめです。
 
ここでは、再就職と再雇用の概要について解説します。2つの特徴を把握すれば、定年後にどちらを選択すべきか、分かるでしょう。
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定年後の再就職について

定年後に新たな職種にチャレンジしたい人は、勤めている会社を退職して新しい会社の面接を受けましょう。事業主は高年齢者の早期再就職を支援するために、本人が希望する場合は「求職活動支援書」を交付する必要があります。
 
「求職活動支援書」とは、離職予定の人がこれまでに行った職務や経歴について詳しく記載されているものです。書類を読めば離職予定の人がもっている能力を把握できるため、再就職に活用できるでしょう。
 
事業主は、離職予定の人への求人開拓や再就職への援助に関しても必要な措置を取る必要があります。現在勤めている会社からのサポートを受けながら新しい仕事を探すことができるため、再就職を希望する人は勤めている会社に相談しておきましょう。
 

定年後の再雇用について

企業の定年を65歳未満に定めている場合は、「継続雇用制度」を導入する必要があります。定年を迎える人が希望した場合、定年以降も仕事を継続できます。雇用形態が変わるものの、仕事内容は変わらないため、定年前と同様の働き方ができるでしょう。
 
再雇用は働いている会社だけでなく、グループ会社でも可能です。再雇用時に勤務環境を変えたいといった希望があれば、グループ会社への再雇用を相談してみましょう。
 

2025年4月からは65歳までの雇用確保が義務化

以前は定年を60歳としていましたが、2021年4月から改正高年齢者雇用安定法が施行され、65歳までの雇用確保が進められています。2025年4月からは65歳までの雇用確保が義務化されるため、定年を引きのばす措置を行っている企業も増えています。
 
65歳までの雇用確保が義務化されれば、60歳の時点で再雇用と再就職について悩むことはありません。65歳まで働き、65歳以降にどちらかを選択できます。
 
雇用確保の義務化にともない、企業はいずれか1つの措置を実施するよう努める必要があります。

・70歳までの定年引き上げ
・定年制度の廃止
・70歳までの継続雇用制度の導入
・70歳まで継続して業務委託契約を締結する制度の導入
・70歳まで継続して、事業主が実施する社会貢献事業または事業主が委託や出資する団体が行う社会貢献事業に従事できる制度の導入

65歳以降も、自身が希望すれば再雇用も可能です。現在は65歳をすぎてもシルバー雇用で働く人が多いため、健康に問題がなければ引き続き仕事ができます。収入を得ることができれば、年金の繰下げ受給を選べるでしょう。
 

自身の希望に合わせて選択することがおすすめ

再雇用はこれまで働いてきた会社で引き続き働ける点、再就職は新しい環境で仕事を始められる点がメリットです。興味があるけれどチャレンジできなかった業界がある人は、離職して新しいことにトライしてみるのも良いでしょう。慣れた環境のほうが安心である人は、再雇用を選択することをおすすめします。
 
どちらにも共通するデメリットとして、定年前よりも給与が下がる点があります。定年後は雇用形態が変わるため、給与が大幅に下がる可能性もあるでしょう。給与が大幅にダウンして生活に支障が出る場合は、「高年齢雇用継続基本給付金」や「高年齢再就職給付金」を受け取れる場合があるので、確認しておきましょう。
 
2023年3月現在は65歳まで、2025年4月からは65歳以降に再雇用と再就職を選べるようになります。体が健康な間は存分に仕事ができるため、年金暮らしが不安だという人も安心です。働ける間に収入を得て貯蓄をしておき、70歳以降に安心して暮らせるようにしましょう。
 

出典

厚生労働省 事業主・労働者の皆さまへ 改正高年齢者雇用安定法が令和3年4月から施行されました
厚生労働省 高年齢者の雇用
厚生労働省 事業主の皆様へ 求職活動支援書の作成・交付義務について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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