更新日: 2023.04.06 セカンドライフ

夫婦2人の年金は「22万円」が平均! 65歳以降の「生活費」はどのくらい?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

夫婦2人の年金は「22万円」が平均! 65歳以降の「生活費」はどのくらい?
「65歳まで働いた後は年金で暮らしたいが、貯蓄と公的年金だけで暮らせるかどうか不安」と悩んでいませんか? 年金だけでは毎月赤字が出るため、定年までに蓄えておいた資産を切り崩して生活していかなければなりません。
 
ここでは、65歳以降にかかる生活費はどのくらいなのか、解説します。30・50歳代の平均生活費についても解説しますので、現役世代との違いをチェックしてみましょう。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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65歳以降の生活費は現役世代よりも少ない?

65歳以降は仕事をせず、自由に生活をしていきたいと考える人も多いでしょう。これまで仕事で忙しくできなかった旅行や趣味を存分に楽しめる時期でもあるため、趣味や娯楽に使う費用が増えるかもしれません。「現役世代よりも支出が増えるのでは」と心配になる人もいるでしょう。
 
ここでは、30・50・65歳以降の平均生活費を解説します。
 

「30代」2人以上世帯の生活費

30代の2人以上世帯の平均生活費は25万8471円~27万7788円です。生活費は食費や光熱費、家賃が含まれており、大半を占めるのが食費です。食費の平均は6万3331円~7万6739円となっており、年齢を重ねるにつれて費用も増加傾向にあります。
 

「50代」2人以上世帯の生活費

50代の2人以上世帯の平均生活費は35万2056円~36万7076円です。30代の頃から10万円近く消費支出がはね上がっており、食費は約2万円、教育費は3万円近く増えます。50代後半頃に子どもが高校や大学に進学する世帯も多いでしょう。
 
生涯において消費支出が最も多くなる点も50代の特徴です。給与が最も多くなる時期ではあるものの、支出が多ければ貯蓄に回す余裕もないでしょう。老後資産をためるのなら、最も支出が増える50代より前に行うことがおすすめです。
 

「65歳以降」2人以上世帯の生活費

65歳以降の2人以上世帯の平均生活費は20万7772円~28万9003円です。50代後半は35万2056円だった消費支出が、60代になると31万1478円に、65歳になると28万9003円にまで下がります。85歳以降は20万7772円にまで下がるため、50代後半から消費支出は減少すると考えておきましょう。
 
65歳以降は住宅を所有している人が多く、ローンも完済している場合が大半です。その場合は家賃支払いがないため、住宅にかかる支出がほとんどありません。また、子どもが独立していれば教育費も浮きます。自宅にいる時間が増えることから光熱費は増加傾向にあります。
 
65歳以降の特徴として、交際費が大きく増加する点があげられます。交際費は人との付き合いにおいて発生する支出や娯楽にかける費用が含まれており、定年以降は数多くの世帯で増えるようです。
 

65歳以降の生活費は現役よりも大きく減少

25歳~59歳までの現役世代にかかる生活費用25万8471円~36万7076円に対し、65歳~85歳以降の生活費用は20万7072円~28万9003円と低くなっています。定年後はある程度の費用がかかるものの、年齢を重ねるにつれて消費支出も少なくなるでしょう。
 
公的年金を受け取ることができる65歳の平均消費支出は28万9003円で、公的年金のみでは足りません。2023年度の年金受給額は国民年金加入者が6万6250円(1人あたり満額)、厚生年金加入者が22万4482円(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)です。
 
6万4521円~15万6503円の赤字となります。赤字分はこれまでの貯蓄で補う必要があります。
 
年金受給額は、賃金や物価、経済状況に応じて変わります。現在は22万4482円を受給できても、今後同じ水準で受給できるかどうかは分かりません。自身が定年を迎えるころに受給額が下がっている恐れもあるため、余裕をもって貯蓄しておくことをおすすめします。
 
世代によって消費支出が異なるため、支出が少ない時期に貯蓄をしておきましょう。定年以降も働く場合は、年金の繰下げ受給をして受給額の増額を行いましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表(2022年)
厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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