更新日: 2023.05.23 その他老後

65歳からもらえる失業保険。高年齢求職者給付金はどうすればもらえる?

65歳からもらえる失業保険。高年齢求職者給付金はどうすればもらえる?
離職をして収入が途絶えた場合、生活費や求職活動の費用を捻出する手段として、失業保険を頼りにする人は多いでしょう。65歳を超えて離職した場合にも「高年齢求職者給付金」という、高齢者を対象とした失業保険が受給できます。
 
本記事では、高年齢求職者給付金の受給要件や金額、受給手続きの方法と必要なものなど、高年齢求職者給付金を受給するときに知っておきたい基本事項をまとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

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高年齢求職者給付金とは

高年齢求職者給付金とは、65歳以上の高齢者を対象とする、失業保険に該当する給付金です。雇用保険に加入している65歳以上の人が、仕事を退職するなどして所定の「失業の状態」になった場合に、ハローワークで手続きをすると受給できます。
 
65歳未満の失業保険(基本手当)は、給付日数分が数回に分けて定期的に支給されるのに対して、高年齢求職者給付金は一時金として、一括で支払われる点が大きな特徴です。
 

高年齢求職者給付金の受給要件|失業の状態とは?

高年齢求職者給付金を受給できるのは、65歳以上の高年齢被保険者で、次の被保険者期間を満たす人です。
 
・離職日の前1年間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上の月が6ヶ月以上ある(6ヶ月ない場合は賃金支払いの基礎となった時間数が80時間以上の月を1ヶ月とみなして計算)
 
加えて、所定の「失業の状態」であることが必要となります。失業の状態とは、具体的には「就職の意思と就職できる能力や環境があるのに職に就けず、積極的に求職活動をしている」状態です。
 
例えば、次のような場合は失業の状態にあるとは見なされず、高年齢求職者給付金は支給されません。
 

●再就職せず家事に専念すると決めている
●家業に従事していて就職できない
●すでに再就職が決まっている
●病気等のため今すぐ働くことができない
●しばらく休養してから再就職を考えようと思っている

 

高年齢求職者給付金の支給金額・日数・期間

高年齢求職者給付金は、被保険者であった期間に応じた給付日数分の基本手当日額が、一括で支給されます。
 
給付日数は、被保険者であった期間が1年未満の場合は30日、1年以上の場合は50日です。
 

待機期間・給付制限と受給期限に注意

高年齢求職者給付金は申し込みをしてすぐに受け取れるのではありません。受給資格者の認定を受けたのち、失業の状態が通算7日間経過し、失業認定を受けてから支給されます。この7日間は待機期間と呼ばれ、申込者全員に一律で課せられます。
 
また、次に該当する場合は、7日間の待機期間に加えて2ヶ月間または3ヶ月間の給付制限期間が設けられます。
 

●正当な理由なく自己都合退職した
●自分に責任がある重大な理由で解雇された

 
なお、高年齢求職者給付金の給付期限は、離職日の翌日から1年間です。失業認定日から受給期間末日までの日数が給付日数より短い場合は、失業認定日から受給期間末日までの日数分しか受給できません。申し込みが遅れると、受け取れる給付金が減る可能性があるため注意しましょう。
 

高年齢求職者給付金の受給手続き方法

高年齢求職者給付金を受給するには、住所地のハローワークの窓口で求職申し込みの手続きをしましょう。手続きには、以下のものが必要です。
 

●離職票1・離職票2
●マイナンバーカード[または個人番号が確認できる書類+身元確認書類(運転免許証など)]
●写真1枚(正面上半身、タテ3.0cm×ヨコ2.4cm)
●本人名義の預金通帳
●船員であった人は船員保険失業保険証・船員手帳

 

高年齢求職者給付金を受けて安心して求職活動しよう

高年齢求職者給付金は、65歳以上で積極的に求職中の人を対象に支給される一時金です。離職して収入が減ると、求職活動にかかる費用が負担になることがあります。高年齢求職者給付金を利用することで、次の仕事が見つかるまでの資金面の不安を和らげられるでしょう。1年間の給付期限があるため、退職したら早めに手続きすることをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 雇用保険の高年齢求職者給付金を受けようとする方へ…

厚生労働省 離職されたみなさまへ <高年齢求職者給付金のご案内>

厚生労働省 雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和4年8月1日から~

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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