更新日: 2023.09.15 セカンドライフ

貯金「2000万円」の到達まで、どのぐらいの期間がかかる?定年後にできる仕事も調査

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

貯金「2000万円」の到達まで、どのぐらいの期間がかかる?定年後にできる仕事も調査
2019年に金融庁より提起された老後2000万円問題は、当時世間で話題となり、記憶に残っている方は多いのではないでしょうか。もちろん、老後に2000万円が必要となるかどうかは、家庭によって大きく異なりますが、将来の豊かな暮らしを実現するためにも、できるだけ多くの貯蓄をしたほうがよいことは明らかです。
 
本記事では、貯金2000万円に到達するまでに、どれくらいの期間がかかるのかをシミュレーションしました。老後の暮らしや貯蓄についての意識を高めて、安心して暮らせる未来をつくっていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

貯金2000万円到達までにかかる期間

貯金0円から2000万円到達までにかかる期間を、毎月の貯金額ごとに算出して、表1にまとめました。なお、毎月の貯金額を2万円以下にすると、2000万円到達までに83年以上かかる計算となり、非現実的な数値となってしまうため、表1では、3万円から記載しています。
 
目安として、満60歳で定年退職をすると想定して、現在の年齢と照らしあわせてみると、イメージがしやすいでしょう。例えば、現在の年齢が30歳の場合、満60歳の定年退職までに貯金2000万円に到達するには、毎月6万円の貯金が必要となります。
 
しかし、毎月3万円でも貯金にまわすことは現実的に厳しいと、感じる方は少なからずいるはずです。必要に応じて、固定費の見直しや資産運用、副業などで工夫して、早めに対策を講じておくほうがよいかもしれません。
 
【表1】

毎月の貯金額 2000万円到達までにかかる期間
3万円 55年と7ヶ月
4万円 41年と8ヶ月
5万円 33年と4ヶ月
6万円 27年と10ヶ月
7万円 23年と10ヶ月
8万円 20年と10ヶ月
9万円 18年と7ヶ月
10万円 16年と8ヶ月
11万円 15年と2ヶ月
12万円 13年と11ヶ月

※筆者作成
 

老後2000万円問題と騒がれはじめた背景

「老後2000万円問題」は、2019年に金融庁が公表した、金融審議会の報告書の内容から注目されるようになりました。金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」において、当時発表された内容は、以下のとおりです。
 
「夫65歳以上、妻60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ 20~30 年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で1300万円~2000 万円になる」
 
もちろん、各々の収入・家計状況などによって差があることや、あくまでも平均の不足額から導きだされた金額である旨は、報告書のなかでも補足されているものの、2019年の発表以降は、さまざまなニュース番組でとりあげられて、大きな話題となりました。それほどまでに、世間に衝撃を与えるトピックだったといえるでしょう。
 

定年退職後にできる仕事はある?

定年退職後に新たに仕事を始めることも、2000万円の貯金を補うための手段といえます。そこで、60歳以上でもできる仕事を調査して、それらの例をまとめました。

・タクシー運転手
・家事代行
・清掃業
・事務作業
・マンションの管理人
・配送ドライバー
・仕分けなどの軽作業
・コールセンター など

こうして見ると、定年退職後でも、選択肢が幅広いことが分かります。昨今では、定年退職後の再雇用制度を用意している会社も増えつつあるため、現在働いている会社の制度を確認してみるとよいでしょう。また、転職のタイミングであれば、再雇用制度にも注目してみてください。
 

老後の準備は早めに

今回は、老後2000万円問題の話題から、貯金2000万円に到達するまでの期間を紹介しました。本当に貯金2000万円が老後に必要となるかは、家庭によってもさまざまですし、老後をどのように暮らすのかは、本人の自由です。
 
ただし、いずれにしても、貯金はあっても困るものではありません。老後の生活費用をどのように捻出するかについては、早い段階からイメージをしておき、できることから行動に移して、貯蓄を進めましょう。
 

出典

金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」 (21ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集