更新日: 2023.11.27 セカンドライフ

老後の収入を計算しましたがとても足りません。月にあと3~5万円くらい収入を増やすにはどうしたらいいですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

老後の収入を計算しましたがとても足りません。月にあと3~5万円くらい収入を増やすにはどうしたらいいですか?
老後は、現役時代と比べて収入が限定されがちです。年金を中心に生活することを考えたとき、数万円程度の不足が出る人もいるでしょう。毎月赤字が出ても、老後はボーナスのような補てんできるものはなく、何か違う方法を考えていく必要があります。
 
そこで、本記事では、老後に毎月3〜5万円程度の収入を増やす方法について解説していきます。
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年金生活になってからも仕事をする

総務省統計局の調査によれば、高齢になってからも働く人は年々増えています。就業している高齢者で2012年は596万人でしたが、2022年時点では912万人です。このうち、400万人ほどが非正規雇用で働いています。つまり、仕事を持つ高齢者の半数近くはパート勤務などをしていることになります。
 
厚生労働省によると、2023年8月時点での全国加重平均賃金は1004円です。実際には都道府県によって最低賃金は違いますし、職場によっても賃金は変わってきます。
 
しかし、時給1000円として考えた場合、1日4時間働くと4000円の収入になります。月5万円足りないなら、週3〜4日働けば大丈夫でしょう。3万円必要なら週2日の就労でも十分です。加齢とともに体力は衰えますが、短時間労働で勤務日数を少なめにすれば働くことはできます。
 

退職金や預貯金を増やすことは考えないほうが賢明

退職金や預貯金など、まとまったお金がある人は「お金を増やして補てんしよう」と考えがちです。不労収入を得ようと、不動産投資などを考える人もいるでしょう。
 
しかし、これまで普通に会社や役所で働いてきた人が、慣れない投資にお金をつぎ込むのは危険です。増やすつもりが、大幅に資産を減らす結果になることもあります。特に、まとまったお金を持つ高齢者は金融商品勧誘のターゲットになりやすいものです。魅力的な話に心を奪われ、大切なお金を減らさないよう注意しましょう。
 
もしも使っていない不動産を持っているなら、運用するのも賢い選択です。土地を貸したり、空き家を賃貸に出したりする程度にとどめるなら問題はありません。くれぐれも、慣れない株式や新規で物件を購入するといった投資はしないようにしましょう。
 

年金受給開始時期を遅らせて少しでも多く受け取る

年金は、65歳の誕生日を迎えれば受給権が発生します。通常は65歳からとなっていますが、希望すれば減額されるもののそれより前から受給する繰上げ受給や、先延ばして受給額を増額できる繰下げ受給を選択することもできます。
 
繰下げ受給は受給開始を70歳にした場合、42%増額されます。年金受給額が14万円だとすると、「14万円+42%」で実際には19万8800円受け取れます。5年先延ばしにすることで、5万円近くアップするというわけです。
 
1年だけ延ばして66歳0ヶ月で受給するときは、8.4%増額されます。受給額が14万円なら、「14万円+8.4%」で15万1760円となり1万円以上増えます。もとの受給額によって増額される額は変わってきますが、1年でも2年でも先延ばしにして年金を受け取るのも一つの方法です。
 
また、固定費など生活費の見直しをするなど、出費を抑えていくのもいいでしょう。
 

無理な投資などは考えず現実的な手段を取ることが大切

老後に余裕を持って暮らせるかどうかは、それまでに何を準備しておくかで左右されます。年金受給額だけでは暮らせないときは、定年退職後でも働ける仕事を探しておくのもいいでしょう。年金の受け取り開始時期を先延ばしにするのもよい方法です。
 
退職金などまとまったお金があっても、無理な投資で増やすことは考えないほうが賢明といえます。
 

出典

総務省統計局 統計トピックスNo.138 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-
厚生労働省 全ての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました
日本年金機構 年金の繰上げ受給
日本年金機構 年金の繰下げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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