更新日: 2023.11.28 定年・退職

40代おひとりさま、「貯金ゼロ」ですが老後資金は今から貯めても大丈夫ですか? 月いくら貯めれば良いでしょうか…?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

40代おひとりさま、「貯金ゼロ」ですが老後資金は今から貯めても大丈夫ですか? 月いくら貯めれば良いでしょうか…?
厚生労働省の「令和5年版 厚生労働白書」によると、2020年の単身世帯の割合は38%となっており、1990年と比べて約15%も増加しています。また、女性の単身世帯数は高齢になると大幅に増えるようです。
 
それでは老後を迎える場合に、いくら老後資金が必要になるのでしょうか? 40代の単身世帯が貯蓄なしからどのように老後資金を貯めていけばよいのかも気になるところです。
 
そこで本記事では、単身世帯の老後資金がいくら必要なのかについて解説していきます。またどのように貯蓄をしていけばいいのかについても紹介するので参考にしてください。
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単身世帯で必要な老後資金

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)結果の概要」によると、65歳以上の年金生活者を想定した「高齢単身無職世帯」の消費支出は月14万3139円、非消費支出が1万2356円、合わせて月15万5495円です。年間の支出は186万5940円になります。
 
原則65歳からは年金を受け取れるため、全額を用意する必要はないかもしれません。しかし、仮に65歳から85歳までの20年間、年186万5940円を支出することを考えると、累計額は3731万8800円です。約3700万円が生活に必要な金額だとわかります。
 
なお、同調査では高齢単身無職世帯の住居費が1万2746円となっているため、調査対象者の多くが持ち家であることが予想されます。そのため、持ち家でなく賃貸の場合は住居費がさらにかかることに注意してください。
 
老後の収入源としては年金があるため、約3700万円の老後資金をすべて貯蓄しなければいけないわけではありません。しかし、老後には医療費や介護費、家電の買い替えなどの費用もかかるので年間の支出の累計では足りないことも考えられます。そこで、3700万円を必要な老後資金として考え、毎月いくら貯金していけばよいのかを計算していきます。
 

40歳から貯金をしていく場合は月に約12万円が必要

40歳から貯金をしていく場合は、65歳までの25年間で3700万円を貯める必要があります。3700万円を25年で割ると148万円です。年間で148万円なので月に換算すると12万3333円になります。
 
毎月約12万円の貯金は難しいかもしれませんが、現状で貯金がない場合は毎月これだけの金額を貯めていかなければいけません。まずはできる範囲で貯金や投資信託をはじめ、老後に必要な資金を準備しましょう。
 

40代の単身世帯の平均貯蓄額

現時点で貯金がない場合は月に約12万円の貯金をする必要がありますが、40代の平均貯金額から考えると毎月いくらの貯金をすれば老後資金を準備できるのでしょうか?
 
金融広報中央委員会の調査によると、40代単身者の平均貯金額とその中央値は、収入が300万円未満だと平均297万円・中央値1万円、300万円から500万円未満だと平均652万円・中央値157万円、500万円から750万円未満だと平均1308万円・中央値450万円、750万円から1000万円未満だと平均1832万円・中央値1085万円です。
 
収入が500万円から750万円未満の単身者を想定します。貯金額の中央値である450万円はすでに貯金されているものと考えると、残りの3250万円を25年で準備しなければいけません。1年間では130万円なので月に換算すると10万8333円を貯金していけば3250万円になります。
 

できる範囲で将来に備えていきましょう

老後資金は長生きすればするほどかかります。また、65歳からは年金を受け取れるので3700万円をすべて準備しなくても良いように思えますが、老後に必要な資金は生活費だけではありません。そのため、40歳から少しずつでも老後資金を準備することをおすすめします。
 
例えば12万円の半分の6万円を貯金していくと、40歳からであれば65歳まで25年あるので1800万円貯めることが可能です。まずはできる範囲で老後資金を貯め、将来に備えていきましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)結果の概要

厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

金融広報中央委員会 設問間クロス集計(令和4年) 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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