老後は年金を月「10万円」はもらいたい…！年収いくらならもらえる？

将来の生活を支える重要な基盤となるお金が年金です。職場と自身が社会保険へ加入していた場合、国民年金と厚生年金の2種類を受け取れます。少しでも安定した老後の生活を送るために、年金は最低10万円以上受け取りたいと考える方もいらっしゃるでしょう。

年金をどれだけ受け取れるかは、厚生年金の金額に左右されます。厚生年金の受給金額は、働いていたときの年収によって異なるため、事前に大まかな金額を計算しておくといいでしょう。今回は、年金を最低10万円受け取るために必要な年収について解説します。

執筆者：FINANCIAL FIELD編集部（ふぁいなんしゃるふぃーるどへんしゅうぶ）

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

▼

1 年金の計算方法
2 年収によってもらえる額が異なるので事前に計算しておく

年金の計算方法

受給できる年金額を知るためには、老齢基礎年金と老齢厚生年金をそれぞれ計算しておく必要があります。

老齢基礎年金は毎月欠かさず払っていれば満額受給可能です。老齢厚生年金は、受け取っていた収入や賞与を基に求めるため、手元に月収や賞与が分かる源泉徴収票などを用意しておくとスムーズです。

老齢基礎年金の求め方

老齢基礎年金は、国民年金を納めていた期間が10年以上であれば、基本的に65歳から受け取れます。

20歳から納付を開始し、60歳まで40年間欠かさず納めていれば、満額受給も可能です。日本年金機構「令和5年4月分からの年金額等について」によると、満額で月額6万6250円、1年で79万5000円受け取れます。※免除期間は考慮しないものとします。

老齢厚生年金の求め方

老齢厚生年金は報酬比例部分が主な金額を占めています。平成15年4月以降に厚生年金へ加入した場合、報酬比例部分の計算方法は以下の通りです。

・平均標準報酬額×0.005481×加入期間の合計月数

まずは標準報酬月額と標準賞与額を確認します。標準報酬月額とは、収入を基に決められた等級に区分した金額のことです。標準賞与額は、年3回以内かつ1回の上限が150万円以内の賞与から、1000円未満を切り捨てた金額です。

標準報酬月額と標準賞与額を加入期間分で合計し、加入月数で割ると平均標準報酬額になります。例えば、標準報酬月額が28万、標準賞与が100万円で40年間厚生年金に加入していたとすると、平均標準報酬額は約36万3333円です。

老後に年金を10万円受け取れる年収は？

年金を毎月10万円受け取るために必要な年収について、下記の条件で算出します。

・20～60歳までの40年間加入
・単身世帯
・加入は平成15年4月以降
・厚生年金は報酬比例部分のみとする
・賞与はないものとする

先述したように、国民年金を欠かさず納付していた場合、老齢基礎年金は月に6万6250円受け取れます。つまり、年金を月に10万円もらうには、老齢厚生年金が月額3万3750円、年間で40万5000円必要です。

金額を基に計算すると、平均標準報酬額が約15万3941円の計算になります。年収に換算すると、約184万7292円が目安です。