70代の貯蓄額割合のなかで最多はまさかの「0円」!どうやって生活しているの?

配信日: 2024.01.09

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70代の貯蓄額割合のなかで最多はまさかの「0円」!どうやって生活しているの?
「老後の30年間で約2000万円の資金が不足する」という試算結果が公表されたことを、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。
 
また、年金制度の実情や近年の物価高を背景に、老後に備えて貯蓄を殖やしたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。そのようななか、70代では「貯蓄のない方の割合が最も多い」という調査結果があります。
 
この記事では、70代の貯蓄額分布と、なぜ70代で貯蓄のない方が多いのかについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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70代の貯蓄額の割合

金融広報中央委員会「知るぽると」で公表されている「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」の「金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)」によれば、70代の方の貯蓄額分布図は、表1の通りです。
 
表1

金融資産保有額 割合
金融資産非保有 28.3%
100万円未満 5.2%
100~200万円未満 4.0%
200~300万円未満 4.2%
300~400万円未満 4.6%
400~500万円未満 3.0%
500~700万円未満 8.8%
700~1000万円未満 4.8%
1000~1500万円未満 5.6%
1500~2000万円未満 5.8%
2000~3000万円未満 8.2%
3000万円以上 16.1%

※金融広報中央委員会 知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」を基に筆者作成
 
金融資産とは、現金や預貯金、株式、投資信託などを指します。
 
表1によれば、金融資産非保有の割合が28.3%と、最も多いことが分かります。つまり、表1の結果によると、70代では貯蓄がない方が最も多いということになります。
 

なぜ70代で貯蓄がない方が多いのか

公益財団法人 生命保険文化センターの「生活保障に関する調査/2022(令和4)年度」によれば、老後資金の取り崩しを始める平均年齢は、66.8歳という結果が出ています。
 
老後資金の取り崩しを行い、貯蓄が減ることで金融資産非保有という現状につながっている可能性があるのです。老後資金には、食費、光熱費、住居費といった生活に最低限必要なものから、冠婚葬祭、趣味・娯楽といった費用もあります。
 
貯蓄がなくなってしまう原因としては、老後資金として貯蓄していた額よりも支出が上回る生活スタイルであること、さらには収入が少なく貯蓄ができていないことが考えられます。家計を振り返り、使いすぎている項目はないかを確認してみましょう。
 

70代で貯蓄がない場合の対処法は?

70代で貯蓄がない場合でも、生活していくことは可能です。社会資源を活用して、収入を増やしたり、生活するための支援を受けたりすることができます。
 
対処法は、以下の通りです。

・シルバー人材センターへ入会して、仕事を請け負う
・自治体や社会福祉協議会へ相談する
・日常生活における支出の見直しを行う

 

貯蓄が少なくても生活はできるが計画的な貯蓄をお早めに

70代で貯蓄が少なくても、最低限の生活を送ることはできるでしょう。
 
しかし貯蓄がない場合は、大きな病気やけがなどの急な出費に備えられなくなる可能性もあります。老後に備えて、支出の見直しや資産運用などを行って、備えをすることをおすすめします。
 

出典

金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 高齢社会における資産形成・管理 2.基本的な視点及び考え方(1)長寿化に伴い、資産寿命を延ばすことが必要(21ページ)
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)表番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
公益財団法人 生命保険文化センター リスクに備えるための生活設計
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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