更新日: 2024.01.11 その他老後
42歳、独身で貯蓄「300万円」は少ないですか? 数年前にマンションを購入し、頭金でだいぶ減ってしまいました。老後は家賃が不要と考えれば問題ないでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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日本の平均貯蓄額はどのくらい?
金融広報中央委員会が実施している「家計の金融行動に関する世論調査」から、単身世帯の貯蓄額についてみてみましょう。令和4年の調査結果によると、全世代の平均貯蓄額は871万円となっています。ちなみに、中央値は100万円でした。平均と中央値に大きく差があるのは、多くの貯蓄を保有している人が平均を引き上げているためです。中央値のほうが、より実態に近いといわれているため、比較の際には参考にしてみるとよいでしょう。
・40代の平均貯蓄額
同調査結果から、40代の平均貯蓄額もみてみます。40代の単身世帯の平均貯蓄額は、657万円でした。中央値は53万円です。42歳の独身で貯蓄300万円は、平均と比べると半分以下ですが、中央値と比べると6倍近くあります。前述のように実態に近いのは中央値のため、一般的な40代の独身の人と比較した際には、多くの貯蓄を保有できているといえるでしょう。
貯蓄の内訳も重要なポイント
貯蓄と一言でいっても、それに含まれるのは現金のみではありません。構成要素には、株や投資信託、生命保険などの金融商品があります。貯蓄300万円が現金のみで構成されているのではなく、株や投資信託なども含まれているかどうかも重要なポイントです。
42歳であれば定年退職までには20年ほどあります。定年退職後も働く予定であれば、貯蓄を取り崩し始めるのが30年後以降となる人もいるでしょう。現在の貯蓄が300万円で少ないと不安になっていたとしても、株や投資信託などを保有している場合、将来的には現金のみしか保有していない同年代の人よりも資産が増えている可能性もあります。
マンション購入で得られるメリット
マンションの購入により、貯蓄が大幅に減ってしまった人が不安になるのは仕方がありません。しかし、早いうちにマンションを購入しておくことには大きなメリットがあります。それは、老後の住居費が軽減される点です。ローンの支払いが終わったあとは、特に大幅に支出が抑えられます。家屋の修繕費がかかったり、固定資産税を納める必要があったりするものの、賃貸住宅に住んだ場合の賃料と比べれば少なくなると考えられます。
働けなくなったあとの支出減少は、生活に余裕を生み出してくれるでしょう。貯蓄が減ってしまったことは気になっても、長い目でみればメリットが大きいといえるため、過剰にネガティブに捉える必要はありません。
貯蓄が減った理由がマンション購入なら心配する必要は特にない
42歳の独身で貯蓄が300万円という状況は、決して悪くはありません。同年代の単身世帯の平均貯蓄額は650万円ほどですが、より実態に近い中央値は50万円ほどであるためです。貯蓄に株や投資信託が含まれていれば、預貯金のみの人と比較しても将来的に資産が増える可能性があります。また、貯蓄減少の理由がマンション購入なら、ローン完済後は支出を大幅に減らせるでしょう。老後の生活を考えると、大きなメリットがあるといえます。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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