更新日: 2024.01.18 セカンドライフ
定年後に夫婦2人で【ゆとりある老後生活】を過ごすためにはいくら必要?貯めた資金は何歳から使う?
今回は、定年後に夫婦二人で生活をするために必要な最低限の生活費と、ゆとりある老後生活を過ごすために必要な生活費を、生命保険文化センターが行った調査を基に、それぞれを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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定年後に夫婦二人で生活する場合に必要な最低限の生活費とは?
生命保険文化センターが行った「2022年(令和4)年度 生活保障に関する調査」では、定年後に夫婦二人で生活する場合に必要な最低日常生活費は、平均で月額23万2000円とされています。
夫婦二人の生活費の内訳を、総務省が公表している「家計調査報告(二人以上の世帯)」を参考に見てみましょう。
二人以上の世帯の消費支出は、表1の通りです。
表1
費用項目 | 金額 |
---|---|
食料費 | 8万1888円 |
住居費 | 1万8652円 |
光熱・水道費 | 2万4524円 |
家具・家事用品 | 1万2390円 |
被服および履物 | 9493円 |
保健医療 | 1万4797 円 |
交通・通信費 | 4万1535円 |
教育 | 1万1439円 |
教養娯楽 | 2万7619円 |
その他の消費支出 | 4万8529 円 |
合計 | 29万865円 |
※総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」を基に筆者作成
食料費や住居費などの支出額は、家庭によって異なる点をふまえると、定年後の夫婦二人に必要な最低限の生活費が月額23万2000円というのは、妥当な金額であると考えられます。
先述した「生活保障に関する調査」によると、どのように老後の生活資金をまかなうのかという問いに対して、「公的年金」と答えた人が最多の87.0%、次いで「預貯金」と回答した人が71.8%という結果になりました。
すなわち大半の人たちが、老後資金を公的年金と預貯金で準備しようと考えていることが分かります。
ゆとりある老後生活に必要な生活費は?
「生活保障に関する調査」によると、定年後に夫婦二人で趣味や旅行を楽しむなど、ゆとりある老後生活を過ごすために必要な生活費は、平均で月額37万9000円であることが分かりました。前項で紹介した、最低限の生活を送るために必要な月額23万2000円に、さらに14万7000円が上乗せされています。
ゆとりある老後生活を夫婦で過ごすためには、現役時代からコツコツと老後資金をためたり、準備をしておいたりする必要があるといえるでしょう。
ためていた老後資金を使い始めるのはいつから?
「生活保障に関する調査」によると、「準備した老後資金をいつごろから使い始めようと考えているのか」という質問に対して、老後資金を使い始める年齢の平均は66.8歳であることが分かっています。
定年後、65歳くらいまでの数年間は再雇用や再就職などで働いたあとで、老後資金で生活しようと考えている人が多いのではないでしょうか。
老後生活に備えよう
定年後、夫婦二人で最低限の生活を送るために必要な費用は、平均で月額23万2000円とされています。趣味や旅行も楽しむなど、ゆとりある老後生活を過ごす場合は、さらに14万7000円上乗せされた、月額37万9000円が必要になるというデータがあります。
また、ほとんどの人は、公的年金と預貯金で老後資金をまかなおうと考えていることも分かりました。公的年金や預貯金で老後を過ごす場合は、現役時代からコツコツと貯金をしたり、定年後について考えたりしておくことが、ゆとりある老後生活を過ごすためのポイントなのかもしれません。
出典
公益財団法人 生命保険文化センター 2022年(令和4年)年度 生活保障に関する調査(速報版) Ⅳ.老後保障 (8・9ページ)
総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要 表Ⅰ-1-1 消費支出の費目別対前年増減率(二人以上の世帯)-2022年-(5ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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