定年後も同じ会社に「再雇用」してもらうことになりましたが、給与はどのくらい減るのでしょうか?
配信日: 2024.01.21 更新日: 2024.01.23
本記事では「再雇用後の平均給与」を紹介していくとともに、給与を補うための制度も合わせて解説します。定年後の生活が不安になっている人はぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」とは?
定年を迎えた社員を再雇用または定年の延長を行うことで、従業員が定年後も働きたいと希望すれば引き続き雇用できるような仕組みづくりが進められています。
高齢者が年齢にかかわらず働けるよう、高年齢などの雇用の安定等に関する法律では「定年制の廃止」「定年の引き上げ」「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置を65歳まで行うことを義務付けています。
※出典:厚生労働省「令和4年『高年齢者雇用状況等報告』の集計結果を公表します
再雇用後の給与はどうなる?
国税庁が公表している令和4年度「民間給与実態統計調査」より、年齢階層別の給与平均額は表1の通りです。
表1
年齢層 | 年間平均給与額 (男性) |
年間平均給与額 (女性) |
年間平均給与額 (男女計) |
---|---|---|---|
50~54歳 | 684万円 | 340万円 | 537万円 |
55~59歳 | 702万円 | 329万円 | 546万円 |
60~64歳 | 569万円 | 267万円 | 441万円 |
65~69歳 | 428万円 | 227万円 | 342万円 |
70歳以上 | 367万円 | 211万円 | 298万円 |
※国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」を基に筆者作成
表1より、59歳までは年齢が上がるにつれて平均年収が高くなる傾向にありますが、60歳から70歳以上にかけては平均給与が下がる傾向にあることが分かります。
再雇用後に減った収入を補う方法とは?
再雇用後に給与が大きく減額されてしまうことで、今まで通りの生活が送れないケースもあります。その場合は「高年齢雇用継続給付金」を検討するといいでしょう。
高年齢雇用継続給付金とは、前職に比べて給与の賃金比率が減ってしまった際に、毎月の賃金を補塡(ほてん)してくれる制度です。
厚生労働省「Q&A~高年齢雇用継続給付~Q1.Q8」によると、対象者は再就職手当金などの基本手当を受給していない60歳以上65歳未満の方で、受け取り可能条件としては60歳以後の賃金が60歳時点の75%未満となってしまう方であること、雇用保険の被保険者期間が5年以上あることの二つを満たす必要があります。
最高で賃金額の15%に相当する額を支給してもらえますが、減額された全額を補塡(ほてん)できる訳ではない点に注意が必要です。
再雇用後は給与が減る可能性が高いため、減額分は給付金も検討してみましょう
定年を迎えた後も再雇用として働く場合、雇用条件が見直されるため、現役時代に比べて給与が減額になる可能性があります。
そのようなときには、条件が合っていれば「高年齢雇用継続給付金」が受け取れますので、生活の補塡(ほてん)として活用することを検討してみましょう。また定年後の働き方は賃金だけでなく、仕事内容や待遇も変わる可能性があるので、職場の担当者へ相談しましょう。
出典
厚生労働省 令和4年 「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します
国税庁 令和4年度 民間給与実態統計調査-調査結果報告-(21ページ)
厚生労働省 Q&A~高年齢雇用継続給付~ Q1 Q8
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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