更新日: 2024.01.22 セカンドライフ

定年後に夫婦で「小料理屋」を営むなら、開業資金はいくら必要?自己資金が「足りない」場合はどうすればよい?

定年後に夫婦で「小料理屋」を営むなら、開業資金はいくら必要?自己資金が「足りない」場合はどうすればよい?
定年後は自由に使える時間ができるので「夫婦で小料理屋を営みたい」と夢見ている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
しかし、開業するためには資金が必要です。開業資金をどのくらい用意しておけばいいのかを調べておかなければなりません。
 
本記事では、小規模な飲食店を開業するための資金や、資金調達の方法についてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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飲食店を開業するために必要なおよその総額は?

日本政策金融公庫 総合研究所がまとめた「2023年度新規開業実態調査」の結果によると、2023年の飲食店の開業費用の平均値は1027万円、中央値は550万円とのことです。
 
平均値はデータの合計をデータの個数で割った数値、中央値はデータを小さい順から並べたときちょうど真ん中にくる数値のことをいいます。2023年の開業費用の分布を表1にまとめました。
 
表1

開業費用 割合
250万円未満 20.2%
250万~500万円未満 23.6%
500万~1000万円未満 28.4%
1000万~2000万円未満 18.8%
2000万円以上 9.0%

※日本政策金融公庫 総合研究所「2023年度新規開業実態調査」を基に筆者作成
 
「500万円未満」で開業する割合が4割以上を占めており「1000万~2000万円未満」と「2000万円以上」の割合は減少傾向にあります。
 

開業に必要な資金の内訳は?

日本政策金融公庫の「新たに飲食業を始めるみなさまへ 創業の手引+(プラス)」によると、不動産を購入した場合を除き、開業資金の内訳は表2のようになっています。
 
表2

費用内訳 割合
内外装工事費 41.7%(368万円)
機械・什器・備品等 21.1%(186万円)
運転資金 19.1%(169万円)
テナント賃借費用 17.5%(155万円)

※日本政策金融公庫「新たに飲食業を始めるみなさまへ 創業の手引+」を基に筆者作成
 
特に割合が大きい「内外装工事費」は開業資金の40%以上を占めています。内外装工事を依頼する業者はしっかりと比較して選ぶといいでしょう。
 

自己資金が足りない場合に資金を調達する方法

2023年の平均資金調達額は1180万円で、資金調達先は「金融機関などからの借り入れ」が平均768万円で平均調達額に占める割合は約65.1%、「自己資金」が平均280万円で約23.8%です。このことから、自己資金が足りない場合は銀行から借り入れするという資金調達方法が一般的であると考えられます。
 
また、銀行からの借り入れをできるだけ少なくしたい場合などは、各自治体が行っている制度を確認してみるといいでしょう。
 
個人事業主が開業時に利用できる助成金や補助金・支援金制度には、厚生労働省にて「地域雇用開発助成金」、各都道府県にて「創業者向け補助金・給付金」の制度が設けられています。制度の名称や対象・受給要件は自治体によって異なる場合もあるため、自治体のホームページなどでよく確認することをおすすめします。
 

飲食店開業費用の平均値は1027万円、中央値は550万円

今回は、定年後に夫婦で小料理屋を営むために、開業資金がどのくらい必要になるのかをご紹介しました。2023年の調査によると、飲食店の開業にかかる費用の平均値は1027万円、中央値は550万円となっています。
 
平均資金調達額は1180万円で自己資金以外に金融機関からの借り入れを利用している方も多数いるようですが、自治体の助成金や補助金・支援金を利用できる可能性もあるため、詳しく確認してみるといいでしょう。
 

出典

日本政策金融公庫 総合研究所 2023年度新規開業実態調査(9ページ~10ページ)
日本政策金融公庫 新たに飲食業を始めるみなさまへ 創業の手引+
厚生労働省 地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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