更新日: 2024.01.23 定年・退職

来年定年ですが、「再雇用」を希望しています。定年前後で「仕事内容」や「給料」はやはり変わってしまうのでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

来年定年ですが、「再雇用」を希望しています。定年前後で「仕事内容」や「給料」はやはり変わってしまうのでしょうか?
「老後の生活費を確保するため」「社会とつながり続けるため」など、さまざまな理由で定年後の再雇用を希望する人が増えています。
 
しかし、再雇用を希望するにあたって、今とどのような変化があるのかが、気になるのではないでしょうか。
 
本記事では、定年前後の仕事内容や賃金の変化について、詳しくご紹介します。
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定年前後で仕事内容はどのように変化するのか?

独立行政法人労働政策研究・研修機構が2020年に発表した「高年齢者の雇用に関する調査(企業調査)」を基に「業種別の定年前後の仕事の変化」を表1にまとめました。
 
表1

業種別 定年前とまったく同じ仕事 定年前と同じ仕事であるが、責任の重さが軽くなる 定年前と同じ仕事であるが、責任の重さが重くなる 定年前と一部異なる仕事 定年前とまったく異なる仕事
建設業 51.0% 38.5% 0.5% 2.9% 0.3%
一般機械器具製造業 34.6% 53.7% 0.0% 5.9% 0.0%
電気・ガス・熱供給・水道業 25.0% 58.3% 0.0% 4.2% 4.2%
情報通信業 30.0% 24.1% 0.6% 3.5% 1.8%
運輸業 61.3% 25.0% 0.0% 4.9% 0.4%
卸売・小売業 36.2% 45.8% 0.8% 6.2% 0.8%
金融・保険業 23.2% 46.4% 0.0% 10.7% 0.0%
不動産業 41.7% 31.7% 0.0% 5.0% 1.7%
飲食業・宿泊業 41.3% 35.7% 0.0% 3.4% 1.7%
医療・福祉 55.2% 31.2% 0.3% 4.4% 0.0%
教育・学習支援業 45.6% 34.4% 0.0% 10.4% 0.8%
サービス業 44.2% 32.9% 0.3% 5.2% 0.4%

※独立行政法人労働政策研究・研修機構「高年齢者の雇用に関する調査(企業調査)」を基に筆者作成
 
企業全体のうち、44.2%は「定年前とまったく同じ仕事」、38.4%は「定年前と同じ仕事であるが、責任の重さが軽くなる」と答えており、定年前後で、仕事内容に大きな変化がない企業が多いことが分かります。
 

定年後の賃金変化は?

同調査によると、定年時の給与を100とした場合の、フルタイム勤務・継続雇用者の61歳時点の賃金水準の平均値は、以下のようになります。

●最も高い水準の人:89.6
●平均的な水準の人:78.7
●最も低い水準の人:70.8

従業員数別に見ると「100人未満」の企業では「最も低い水準の人」の平均値が73.7ですが「1000人以上」の企業では59.8となっており、企業の規模が大きいほど、賃金水準が下がることが分かります。
 

再雇用後の仕事内容や給料の変化は企業によって異なる

定年後、現在勤めている企業への再雇用を希望するにあたって、再雇用後の仕事内容や給料がどのように変化するのかが気になる方も多いでしょう。
 
業種別の調査の結果を見ると「定年前と同じ仕事内容」の企業が4割以上を占めていますが、給料に関しては、定年前の給与を100とした場合に、89.6~70.8という数値が出ています。
 
いずれも企業によって差があるため、事前によく確認しておくとよいでしょう。
 

出典

独立行政法人労働政策研究・研修機構 高年齢者の雇用に関する調査(2020年3月)
 図表 4-3 定年前後の仕事の変化(業種別・従業員規模別、単位:%)(24ページ)
 図表 5-4 フルタイム勤務・継続雇用者の 61 歳時点の賃金水準の平均値(32ページ)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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