「ゆとりのある老後」の生活費はいくら?ゆとりのための上乗せ額「使いみち」とは?
配信日: 2024.01.31 更新日: 2024.02.09
しかし、定年退職後は、今までよりも収入が減ったり、年金のみの収入になったりする方もいらっしゃいます。
「ゆとりを持って老後の生活を過ごすためには、どれくらいの費用が必要なのかが分からない」と、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の記事では、ゆとりを持って老後を過ごすための生活費について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ゆとりのある老後の生活費はいくら?
ゆとりのある老後の生活費とは、最低限の日常生活を送るための生活費に、老後の楽しみなどに使うお金を足したものです。
公益財団法人生命保険文化センターの「生活保障に関する調査/2022(令和4)年度」によれば、「ゆとりある老後生活費」に必要と考える金額の分布は、表1の通りです。
表1
金額 | 割合 |
---|---|
20万円未満 | 2.7% |
20~25万円未満 | 5.1% |
25~30万円未満 | 7.9% |
30~35万円未満 | 20.5% |
35~40万円未満 | 9.4% |
40~45万円未満 | 11.3% |
45~50万円未満 | 2.7% |
50万円以上 | 18.0% |
わからない | 22.5% |
※公益財団法人 生命保険文化センターの「生活保障に関する調査/2022(令和4)年度」を基に筆者作成
表1の平均額は、37万9000円です。
また同調査によれば、夫婦二人で最低限の日常生活を送るための費用の月額平均、は23万2000円という結果が出ています。
そのため、ゆとりのある老後生活を送るためには、日常生活費に加えて、約15万円の余裕が必要と考える方が多いといえます。
しかし、月15万円のゆとりを持つと考えると、高額すぎると感じる方もいらっしゃるかもしれません。これは、「ゆとりある老後生活費」の回答で最も多かったのは「30~35万円未満」ですが、次に「50万円以上」と答えた方が多かったことで、平均値が引き上げられているためです。
さらに、この「ゆとりある老後生活費」の使いみちについてご紹介します。
「ゆとりのための上乗せ額」は何に使う?
公益財団法人生命保険文化センターの同調査では「老後のゆとりのための上乗せ額の使途」についても調査しています。
老後のゆとりのための上乗せ額の使いみちは、表2の通りです。
表2
使いみち | 割合 |
---|---|
旅行やレジャー | 60.0% |
日常生活費の充実 | 48.6% |
趣味や教養 | 48.3% |
身内とのつきあい | 46.2% |
耐久消費財の買い替え | 31.7% |
子どもや孫への資金援助 | 19.4% |
隣人や友人とのつきあい | 12.5% |
とりあえず貯蓄 | 3.9% |
その他 | 0.3% |
わからない | 0.5% |
※公益財団法人 生命保険文化センターの「生活保障に関する調査/2022(令和4)年度」を基に筆者作成
表2より「旅行やレジャー」が最も多いことが分かります。旅行にかかる費用は、移動費や宿泊費などで金額が大きくなることもあるでしょう。そのために「ゆとりのための上乗せ額」が大きくなっている可能性があります。
さらに、「耐久消費財の買い替え」や「子どもや孫への資金援助」などを考えて、余裕を持ちたい方が多いことも分かります。
老後のゆとりを得るために計画的に貯蓄を殖やしましょう
老後の生活を充実させるための「ゆとりある老後生活費」は、平均37万9000円で、最低限の生活費に加えて、約15万円の余裕を持っておきたいと考える人が多いことが分かりました。
しかし、同調査でより高額の回答をした方も多かったため、あくまでも目安として考えるほうがよいでしょう。
余裕を持って、趣味や周囲の方とのつきあいを楽しんだり、耐久消費財の買い替えなどに対応したりできるように、計画的に貯蓄を行っていくことをおすすめします。
出典
公益財団法人 生命保険文化センター 生活保障に関する調査/2022(令和4)年度[リスクに備えるための生活設計]
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー