更新日: 2024.02.15 定年・退職

勤続「30年」の職場を定年退職し、退職金「1000万円」を受け取りました。ちょっと少なくないですか?

勤続「30年」の職場を定年退職し、退職金「1000万円」を受け取りました。ちょっと少なくないですか?
企業で継続して働き、退職する際に受け取れるといわれている退職金ですが、その金額は企業によって大きく異なります。
 
一般的に、勤続年数が長くなれば長くなるほど受け取れる金額も多くなるといわれています。しかし、自分が受け取った退職金が周りと比べてどの程度なのか、気になるという方もいるでしょう。
 
そこで今回は、勤続30年で職場を定年退職し、退職金を1000万円受け取った場合、平均よりも多いのか少ないのかについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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勤続30年で退職金1000万円は少ない?

厚生労働省が発表する「令和5年就労条件総合調査の概況」によると、令和5年の勤続年数別の平均退職給付額は表1のとおりです。
 
表1

勤続年数 大学・大学院卒
(管理・事務・技術職)
高校卒
(管理・事務・技術職)
高校卒
(現業職)
20~24年 1021万円 557万円 406万円
25~29年 1559万円 618万円 555万円
30~34年 1891万円 1094万円 800万円
35年以上 2037万円 1909万円 1471万円

※厚生労働省「令和5年就労条件総合調査の概況」を基に筆者作成
 
表1の結果から考えると、勤続30年で退職金1000万円は、大学・大学院卒の場合は少なく、高卒の場合は妥当もしくは少し多いといえるでしょう。
 

老後資金が足りない場合の対策

退職金だけで老後資金が足りない場合、対策を立てる必要があります。
 
ここからは、老後資金が足りない場合の対策を簡単にできるものに絞ってご紹介します。
 

退職後も働き続ける

退職金で老後資金が確保できない場合は、定年退職後も働き続けることを検討してみましょう。
 
また、退職金があることを活用し、今後10年・20年働き続けられる職場をゆっくり探したり、独立するために資格を取得したりすることもおすすめです。
 

支出を見直す

退職金で今の生活が賄えない場合は、支出を見直すのも効果的です。
 
支出には「固定費」と「変動費」がありますが、見直す際は「固定費」に目を向けましょう。なぜなら、変動費の節約効果は一時的ですが、固定費は一度見直すと効果が長く続くためです。
 
家計で固定費に該当するものの例は以下のとおりです。

●住居費
●車両費
●通信費
●保険料

固定費を見直し、生活費全体を押し下げましょう。
 

勤続30年で退職金1000万円が少ないかどうかは状況によって異なる

厚生労働省のデータを参考にすると、勤続30年で退職金1000万円は、大学・大学院卒の場合は少なく、高卒の場合は妥当もしくは少し多いといえることが分かりました。
 
もし、退職金・年金で老後の資金が足りない場合は、働き続ける・支出を見直すなどの対策が必要になります。
 
退職金は老後資金の重要な部分にはなりますが、現役時代から貯金・投資をし、早めの資産形成を始めておくことをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 令和5年就労条件総合調査の概況(18ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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