更新日: 2024.02.17 定年・退職
「退職代行」が浸透しないのはなぜ? 認知度「72%」でも利用者は「2%」な理由!
退職代行サービスとは、退職する本人に代わって、弁護士や代行業者が勤務先に退職の意思を伝えるサービスのことをいいます。その認知度は高いものの、実際に利用した経験がある人は少ないようです。
みなさんの中にも、利用を検討しているけれど「利用経験者が周りにいないため不安」「料金が高そう」と考えている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、退職代行サービス利用の実態や料金、利用者が少ない理由をご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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退職代行サービスの認知度は72%だが、実際の利用者は2%
エン・ジャパン株式会社が実施した退職代行に関する調査によれば、調査対象者のうち72%が「退職代行サービスを知っている」と回答しました。しかし、「実際に退職代行サービスを利用したことがある」と回答した人は2%にとどまっています。
以上のことから、「退職代行サービス」は言葉の認知度は高いものの、実際にサービスを利用した経験がある人の割合は少ないことが分かります。
退職代行サービスの料金相場は3~5万円
ここでは、退職代行サービスの料金相場について解説します。
株式会社カケハシ スカイソリューションズが、退職代行サービスの利用経験者に行った調査結果によると、サービスの利用に掛かった費用は「3~5万円未満」がもっとも多い回答でした。
なお、同調査によれば退職代行サービスを利用した理由は「自分から言い出しづらかったから」という回答がもっとも多い結果となっています。
調査対象者の中では「退職代行サービスを利用してトラブルになった」といったような声はなく、スムーズに退職できたという人がほとんどのようでした。
サービスによって違いはありますが、退職代行サービスは「勤務先との交渉」「必要書類の受け取り」「転職のサポート」などを行ってくれます。
弁護士が運営する退職代行サービスでは、勤務先との法的トラブルの対応もサービス内容に含まれていることがあります。その場合、費用は相場よりも高くなる傾向がありますが、法律の専門家が対応してくれるという信頼性の高さを重視する人もいるようです。
退職代行サービスが浸透しない背景にあるのは「円満に退職したい」という心情があるから
前述のエン・ジャパン株式会社による調査では、退職サービスを利用しない理由の1位は「退職意向は自分で会社に言うべきだから」で、2位の「金銭的な負担があるから」よりも多い結果になりました。
また、年齢が高くなるにつれ「退職意向は自分で会社に言うべきだから」と回答した人の割合は多くなっており、上位には「お世話になった会社や同僚に失礼だから」「円満退社にならないから」といった回答も見られました。
これらのことから、退職代行サービスが浸透しないのは、多くの人に「円満に退職したい」という心情があるからであり、料金が高いことが理由ではないと考えられるでしょう。
出典
エン・ジャパン株式会社 7700人に聞いた「退職代行」実態調査-『エン転職』ユーザーアンケート-
株式会社カケハシ スカイソリューションズ 転職hub 退職代行サービスは違法?弁護士監修!300人アンケートからわかった料金相場や評判
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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