更新日: 2024.03.08 その他老後

「将来年金がどんどん減るのでは」と不安です。年金だけでは生活できない場合に「生活保護」は受けられますか?

「将来年金がどんどん減るのでは」と不安です。年金だけでは生活できない場合に「生活保護」は受けられますか?
少子高齢化が進む中、今後の年金が減っていくことに不安を感じている方もいるでしょう。また、生活が困難になった場合、年金を受給していても生活保護を受けられるのか気になるところです。
 
本記事では、年金受給者が生活保護を受けられるのか、生活保護を受けずに節約して生活にゆとりを持たせるポイントなどを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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年金受給者も生活保護を受けられる

年金受給者でも、支給額が少なく生活が厳しい場合、条件に該当すれば生活保護が受けられます。まずは、厚生労働省「令和5年版厚生労働白書」をもとに、夫婦の基礎年金+夫の厚生年金を想定した標準的な年金受給世帯の年金額の推移を見ていきましょう。
 
表1

西暦 老齢厚生年金
2010年 23万2591円
2011年 23万1648円
2012年 23万940円
2013年 22万9765円
2014年 22万6925円
2015年 22万1507円
2016年 22万1504円
2017年 22万1277円
2018年 22万1277円
2019年 22万1504円
2020年 22万724円
2021年 22万496円
2022年 21万9593円
2023年 22万4482円

※厚生労働省「令和5年版厚生労働白書 資料11 年金」を基に筆者作成
※2013年は4月~9月、10月~翌3月の平均値を算出しています。
 
上記より、徐々にではありますが、支給されている年金額が右肩下がりになっていることが分かります。
 

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生活保護とは

厚生労働省では、生活保護とは資産や能力などのすべてを活用しても生活に困窮する場合に、最低生活の保障と自立の助長を促すための制度としています。そのため、年金の受給者であるかどうかに関係なく、生活が困難な場合に需給の対象となる可能性があります。支給額については、就労収入や年金収入を差し引いた不足分が給付されます。
 
生活保護を受けるための具体的な数値基準は定められていません。世帯単位の資産や能力などあらゆる状況を調査し、現在の収入では最低限度の生活維持ができないと判断された場合に生活保護を受けられます。
 

公的年金とは

定年退職後に受け取れる公的年金とは、高齢により稼得能力が減退した後も、老後の生活を安定しておくるための制度です。現役時代の収入から計算され、一定の割合を支給されます。給付は、他の収入や資産の有無に関係なく、現役時代に納付した保険料に基づいて行われます。
※出典:厚生労働省 社会保障審議会年金部会「生活保護制度との関係について」
 

年金生活時の節約ポイント

年金の受給額が徐々に減っていく中、生活が困窮した場合には生活保護を受けるのも一つの手です。しかし、場合によっては最低限度の生活維持はできると判断されて、支給を受けられない可能性もあります。生活保護を受けられない場合、現在の年金や貯金を切り崩してやりくりしていく必要があります。こちらでは、年金生活における節約ポイントを紹介します。
 

住まいの見直しを行う

毎月発生する生活費の中でも、住宅にかかる費用は大きな割合を占めています。持ち家の場合は、ローンの支払いが終われば毎月の出費がなくなるため、大幅な節約が可能です。
 
しかし、賃貸の場合は、子どもが家を出たタイミングで、夫婦二人で住むための住宅への引っ越しを検討しましょう。子どもと住んでいるときの住宅のままだと部屋数が多かったり、夫婦二人で住むには広すぎたりする可能性があります。家賃を抑えるためにも、適切な広さ・部屋数の住宅への引っ越しがおすすめです。
 

所有している車の見直しを行う

車を所有している場合は、利用し続けるか、手放すかを検討しましょう。車を所有するためには、購入費用だけではなく、その後の維持費も必要です。家族で利用するために大きいサイズの車を購入していた場合、高い維持費が生活費を圧迫していることもあります。公共交通機関が発達しており、移動に不便がない場合は車を手放すことも節約になるでしょう。
 

年金だけでは生活が困窮する場合に生活保護が受けられる

生活保護は、年金の受給や収入の有無にかかわらず、現在の収入が最低限度の生活を維持するためには不十分と判断された場合に支給を受けられる制度です。
 
そのため、年金受給額が少なくて生活が苦しいと思ったら、まずは福祉事務所に相談してみましょう。生活保護を受けるためには、資産や収入などの状況を確認してもらい、生活が困窮していると判断される必要があります。
 
生活保護を受けるほどではないけれど、ゆとりのある生活をおくるために節約のポイントを知っておきたい場合は、家賃や自動車など、生活費の中で大きな割合を占めている費用から見直しを行いましょう。
 

出典

厚生労働省
 令和5年版厚生労働白書 11.年金

 生活保護制度
社会保障審議会年金部会 生活保護制度との関係について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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