更新日: 2024.03.13 セカンドライフ

退職後の「住民税」が高すぎて払えません。免除や猶予の制度はありませんか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

退職後の「住民税」が高すぎて払えません。免除や猶予の制度はありませんか?
退職後の住民税が高くて払えないと困っている人もいるのではないでしょうか。住民税は個人に課される税として、基本的には納付しなくてはいけないという決まりがあります。
 
とはいえ、経済的に支払いが厳しく、免除や猶予の制度があれば利用したいと考えている人もいるでしょう。本記事では退職後の住民税についてその概要や、免除や猶予の制度があるかどうかなどを解説します。
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退職後の住民税について

そもそも住民税とは、住民票のある住所地で個人が課せられる税金です。教育や福祉など、生活に必要な行政サービスを提供するために使われています。住民税の納付方法は、普通徴収と特別徴収の2種類が挙げられます。
 
前者は、自治体が納税者に納税通知書を送ることで税金を徴収する方法で、後者は納税者の勤務先が納税者に代わって税金を納める方法です。後者の場合は毎月の給与から税金分が天引きされる仕組みとなっています。
 
通常、企業に勤めている場合は後者の方法で税金を支払えますが、退職後の住民税の支払い方法は、退職の時期や、退職してすぐに再就職するかどうかによって異なる点に留意が必要です。
 
まず、退職する時期が1月~5月の場合は、翌年5月末分までの住民税を退職月の給与・退職金から一括で徴収されます。一方、退職する時期が6月~12月の場合は、退職した翌月から自分で住民税を納めなくてはいけません。
 
ただし、希望すれば1月~5月に退職する場合と同様、翌年5月までの住民税を一括徴収してもらえる場合もあるため、自分で納めるのが面倒という場合は一括徴収が可能かどうか、勤務先に確認しましょう。
 
他方、退職してすぐに別の企業に再就職する場合は、所定の手続きを行うことで、新しい勤務先で住民税を特別徴収してもらうことが可能です。
 

免除や猶予の制度はあるのか

退職したあとの住民税の金額は、前年所得の10%が目安となっています。退職後に収入がない場合も、前年所得に応じた住民税の支払いが求められるため、事前に住民税分のお金を確保しておくことが大切です。また、退職後に支払いが厳しい場合も、基本的には所得に応じた納付額の支払いが必要になります。
 
ただし、失業や収入の大幅な減少、災害の被害を受けた場合などは、状況に応じて減額や免除の対応を受けられる可能性もあるでしょう。減額や免除の要件は自治体によっても異なるため、納付が厳しい場合は、まず自治体の窓口に相談することをお勧めします。
 
ただし、ある地域では「パートやアルバイトの給与収入(複数の勤務先があれば、その合計の金額)が、100万円以下(合計所得金額45万円以下)の場合、住民税は非課税です。」と定めているように、給与が低い場合に限り、住民税が非課税になる場合もあります。
 
また、生活保護を受けている人や、障がいのある方などについても住民税が非課税になります。細かい条件については各自治体で異なるため、自分の住んでいる地域の自治体に確認してみましょう。
 
申請をせずに延滞すると延滞税が追加で課せられる場合もあるため、注意しなくてはいけません。財産の差し押さえに発展する可能性もあるので、そのような事態になる前に早めに支払うことが大切です。
 

住民税が免除される人は限られる

住民税は、年収が一定の水準に満たないなどの基準を満たさない限り発生します。退職後は前年所得に応じた住民税の支払いが求められるため、住民税の納付のために退職金の一部を確保しておくことが大切です。
 
なお、納付が遅れると延滞金の支払いが発生する可能性もあるため、万が一、経済的な理由などで住民税納付が厳しい場合は、早めに自治体の窓口に相談しましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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