更新日: 2024.04.11 セカンドライフ

貯金が「200万円」しかないため定年後も働く予定です。65歳以降どんな「雇用形態」がありますか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

貯金が「200万円」しかないため定年後も働く予定です。65歳以降どんな「雇用形態」がありますか?
最近では、65歳以降でも働く方は少なくないようです。実際、同じ企業内で働ける継続雇用を選択肢として用意している企業は多くあるため、慣れた現場で働き続けたい方は会社へ相談してみるといいでしょう。
 
今回は、65歳以降で働いている人の割合や雇用形態の種類などについてご紹介します。
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65歳以降の雇用形態の種類

65歳以降も働くための手段としては、同じ会社で定年後も引き続いて雇ってもらう継続雇用や、定年後に別の会社へ再就職する方法などがあります。
 
また、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第9条では、「定年(六十五歳未満のものに限る。以下この条において同じ。)の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の六十五歳までの安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置(以下「高年齢者雇用確保措置」という。)のいずれかを講じなければならない。」と記されています。
 
「高年齢化雇用確保措置」とは、以下の3項です。
 

・当該定年の引上げ
・継続雇用制度の導入
・当該定年の定めの廃止

 
上記より、基本的に多くの企業では65歳以降も働ける体制が作られているといえるでしょう。
 

定年後に働いている人の割合はどれくらい?

内閣府が公表している「令和5年版高齢社会白書」によると、65~69歳の方が就業している割合は50.8%であることが分かりました。男女別で比較すると、65~69歳の男性は61.0%、女性は41.3%の結果でした。年齢階級別就業率は表1の通りです。
 
表1

年齢層 65~69歳 70~74歳 75歳以上
割合 50.8% 33.5% 11.0%

※内閣府「令和5年版高齢社会白書」を基に筆者作成
 
つまり、65歳で定年退職したとしても、半数近くの方が再就職や再雇用などさまざまな形で働いていることになります。
 
また、同資料によると、男性の雇用形態として64歳までは「正規の職員・従業員」の割合が圧倒的に多いですが、65歳を境目にパートや契約社員などの非正規雇用の割合が大きくなっていく点も特徴的です。定年後は、正社員ではなく非正規社員として働く方が多いといえるでしょう。
 

定年後に必要な費用

総務省の「家計調査報告〔家計収支編〕」で公表されている65歳以上かつ単身世帯の平均支出は毎月15万7673円です。年金を含めた平均収入は毎月12万6905円なので、3万768円不足することになります。年間だと36万9216円の不足です。貯金200万円を毎月の不足分に充てたとすると、約5年分の計算になります。
 
しかし、もし退職金を受け取っている場合は、退職金も加わるため、さらに長期間補える可能性もゼロではありません。65歳以降も働く場合は、定年後のお金にある程度ゆとりがあるなら、ライフスタイルに合わせて雇用形態を選ぶことも大切です。
 

自分の貯金状態や老後のライフスタイルと合う雇用形態を選ぶ

65歳以降の雇用機会の確保は、法律により定年を設定している企業へ定められています。定められている雇用機会の確保の方法としては、定年の廃止や延長、継続雇用です。
 
内閣府が公表している調査結果によると、非正規雇用で働く方も多い一方、企業側としては継続雇用を用意しているケースも多くあります。そのため、もし同じ企業で65歳以降も継続して働きたい場合は、企業がどのような対応をとっているのか確認しておきましょう。
 
また、貯金が200万円の場合は、退職金の有無によって老後の生活費のゆとり度合いも異なります。もしある程度のゆとりがあるなら、自分のライフスタイルに合わせた働き方を選択することも選択肢の一つです。
 

出典

デジタル庁 e-Gov法令検索 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)第九条
内閣府 令和5年版高齢社会白書(全体版)就業・所得 第2節 高齢期の暮らしの動向 (1)
総務省 家計調査報告[家計収支編] 2023年(令和5年)平均結果の概要(18ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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