更新日: 2019.01.10 セカンドライフ
「どのような人生を送りたいのか」ライフプランを作成する時に考えてほしいポイント
ライフプランを立てることは、「どのような人生を送りたいのか」「そのために今から何をしなければならないのか」を考えるとてもよい機会になります。
やりたい趣味のための時間をどうやってつくるのか、仕事で実現したい成果のために、どんなスキルアップを目指していくのかなど、何もお金のことだけではありません。
ただ、お金は切っても切り離せないものであるのは事実なので、ここではライフプランにおけるキャッシュフローについて触れていきたいと思います。
Text:萬實赳志(ばんみ たけし)
AFP認定者
1988年4月5日大阪生まれ大阪育ち。
大学卒業後、「家庭の経済事情で進学できない子供を0にしたい」という思いから生命保険業界を志し、
国内大手生命保険会社入社。営業職員支援・教育に携わる。震災直後後の福島県にも2年間赴任。
その後自ら直接お客様に保険の大切さを伝えたいという思いから、生命保険販売のプロとなるべく外資
生命保険株式会社に入社。一社専業FPとして2年半セールスに携わり、毎週連続契約40週以上での表彰、
部門別表彰では全国5位となるなどお客様から評価いただく。
一社専属のセールスパーソンではお客様をお守りしきれないことに限界を感じ、さらに大きな安心、
多くのサービスをお客様に提供したいという思いから、独立系FPの集団である日本ファイナンシャル
プランニング株式会社の創業期に参画。現在に至る。
モットーは「家庭円満」。趣味は映画鑑賞、読書、妻と出かけること。
キャッシュフローの基本はシンプル
キャッシュフロー表を作成する際の基本的な考え方は、とてもシンプルです。
キャッシュフロー表には足し算と引き算しか存在しません。つまり、今後毎年入ってくるお金はいくらで、生活していくうえで出ていくお金はいくらなのか、そのバランスだけです。
入ってくるお金の方が多ければ黒字ですし、逆であれば赤字です。
この毎年「入ってくるお金」と「出ていくお金」が家庭によってさまざまなので、我々ファイナンシャルプランナーが作成していく場合、ライフプラン上のキャッシュフロー表をつくるという作業は、そのほとんどがお客様へのヒアリング(聞き取り)になります。
ライフプラン作成の順序 まずは実現したいことから
次に作成の順序ですが、基本的には今後人生で何を実現させていきたいかを先に考えていってください。
普段、多くの方が自分の収入から、その範囲内で何をするかを考える習慣が身についています。しかし、それでははじめからできることが限られてしまい、夢も希望もありません。お金は運用で増やすことができますし、収入を上げるためにスキルアップを図ったり、転職だって1つの手段です。
ライフプラン作成時に大切なことは、自分が頑張ってでも実現したいことの優先順位を付けていくことだと思います。
収入を反映させる
次に、収入をあてはめます。
主には人的資産である生涯年収や、現在持っている金融資産など、自分で準備するもの。退職金など会社が準備してくれているもの、もう1つは年金などの国の制度です。
ここで赤字になる方もたくさんいます。これはある意味当然で、落ち込む必要はありません。なぜなら、実現したい希望の人生をもとに、「入ってくるお金」を考えず、先に「出ていくお金」を決めたからです。
どうやって実現していくのかを考えてみる
もし赤字になったのであれば、どうすれば黒字にできるかを考えていきましょう。
上記で述べたように、20年、30年先のことであれば、じっくり運用でお金を増やすことで対応できるかもしれません。
住宅についていえば、一昔前は住宅ローンの金利が高かったため、少し無理してでも頭金をできるだけたくさん入れていました。しかし、今は住宅ローン金利が空前の低さですし、住宅ローン控除や団体信用生命保険のことを考えれば、無理して頭金を多く入れる必要はありません。
であれば、頭金を貯める分を他のことに使うこともできます。大学の進学費用の準備が不安であれば、児童手当をしっかり貯めて解決できるかもしれません。
やり方はいろいろあります。もしそれでも不足が出れば、決めた優先順位をもとに判断していけばよいのです。
まずはやってみよう
いかがでしょうか? ライフプラン作成ツールには、ネットで無料でダウンロードできるものもあるので、比較的手軽に取り組むことができます。その中で分からないことや、自分でも解決策が見つからなければ、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に聞いてみてください。
1つ注意点としては、今立てるライフプランはあくまでシミュレーションということです。何年後かには当然修正が必要ですし、大きく前提条件が変わる可能性があります。
代表的なものは、何らかの理由で働けなくなって収入が途絶えたり、年金制度などが大きく変わったりした場合です。
折を見てこの点も触れていきたいと思います。
Text:萬實赳志(ばんみ たけし)
AFP認定者