更新日: 2024.04.19 介護

窓口でお金を200万円引き出したいのですが、お金を下ろすには通帳と印鑑と何が必要ですか? お金は母の口座に入っています

窓口でお金を200万円引き出したいのですが、お金を下ろすには通帳と印鑑と何が必要ですか? お金は母の口座に入っています
母親のお金といえども、銀行預金は口座名義人の資産であり、預金を引き出す場合には、預金者本人の意思確認が必要となります。したがって、家族であっても預金を勝手に引き出すことはできません。
 
また、母親に認知能力があるかないかで、対応が異なります。母親の口座を引き出すにはどのような手続きがいるのか、詳しく見て行きましょう。
堀江佳久

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

預金者である母親に認知判断能力がある場合

母親の認知能力があり、入院や骨折などの理由で銀行へ行くことができないが同意が得られる場合には、以下の方法で現金を引き出すことができます。
 

(1)委任状を使う

母親から、子どもである代理人に手続きを一任できます。通常手続きで必要となる、母親の通帳と印鑑、加えて委任者(母親)の自筆の委任状と委任された子どもの本人確認書類が必要になります。
 
なお、場合によっては、請求をした際、手続きを委任する方に金融機関が電話で委任内容を確認することがあります。また、認知判断能力がなくなった場合には、たとえ委任状があったとしても預金を引き出すことはできなくなります。
 

(2)代理カードや代理人指名手続きをする

代理人カードの作成や代理人指名手続きをするためには、口座名義人である母親が事前に金融機関にて手続きする必要があります。
 
ただし、代理人になれる人は、口座名義人の配偶者や二等親以内の親族、口座名義人と生計を一にする16歳以上の親族などの条件が銀行によって異なりますので、銀行窓口で確認をするようにしましょう。
 
なお、代理人が預金口座から引き出すことができる上限額は、10万円としている金融機関が多く、今回のように200万円というまとまった金額を引き出す場合には、金融機関と相談する必要があります。
 
また、代理カードを作成したあとに、母親の認知判断能力がなくなった場合には、代理カードを使い続けることはできませんので注意しましょう。
 

預金者である母親に認知判断能力がない場合

認知判断能力がなくなってしまうと、金融機関としては顧客本人の財産保護の観点から口座を凍結するケースもあります。その場合には、以下の方法で、母親の預金を引き出します。
 

(1)成年後見制度を利用する

成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などの理由により、財産管理(不動産や預貯金などの管理など)や身上保護(介護・福祉サービスの利用契約、施設入所・入院の契約締結、履行状況の確認など)などの法律行為を1人で行うのが難しい方々を支援する制度です。
 
なお、この手続きの申立てができるのは、本人とその配偶者、四親等以内の親族、任意後見受任者です。具体的には、家庭裁判所で、任意後見監督人が選任されてから任意後見契約を行うことになります。詳しくは、最寄りの公証役場で相談するのがよいでしょう。
 

(2)日常生活自立支援事業を利用する

日常生活自立支援事業とは、認知症を患う高齢者などのなかで判断能力が不十分な人が、その地域において自立した生活が送れるよう援助する事業です。具体的には、預金の払い戻しや解約などの日常的金銭管理や定期的な訪問による生活変化の見守りなど福祉サービスの利用援助等を行うものです。
 
なお、この事業を利用する際には、お住まいの市町村の社会福祉協議会に相談するとよいでしょう。
 

まとめ

たとえ母親から頼まれても、子どもだからといって、そう簡単に預金を引き出すことができません。認知判断能力がある場合には、委任状や代理カードを活用できますが、200万円といったまとまったお金を窓口で引き出す場合には、金融機関と相談する必要があります。
 
なお、金融機関によって代理カードがある場合とそうでない場合など、金融機関ごとに対応とサービス内容が異なるため、事前に取引金融機関に確認をするとよいでしょう。
 
また、認知判断能力がない場合には、成年後見制度や日常生活自立支援事業といった制度を活用しましょう。
 

出典

一般社団法人全国銀行協会 金融取引の代理等に関する考え方および銀行と地方公共団体・社会 福祉関係機関等との連携強化に関する考え方(公表版)
厚生労働省 成年後見制度
厚生労働省 日常生活自立支援事業
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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