更新日: 2024.05.05 その他老後
老後の年金は「月7万円」と聞きました。とても暮らせないので「生活保護」は受けられますか? 年金など収入があると厳しいでしょうか…?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
年金受給者でも生活保護を受けることは可能?
年金受給者でも、その額が最低生活費を下回る場合、生活保護の対象となることがあります。生活保護は、国が定める最低生活費に満たない収入しかない場合に支給されるもので、年金の額が少ないために生活が困窮している場合、生活保護を申請することが可能です。
年金受給者が生活保護を受けるための条件
生活保護は、年金受給者でも条件を満たせば受給可能ですが、以下のような要件が必要です。
1.収入が最低生活費に満たない
年金の額が生活に必要な最低限度の生活費に満たない場合、生活保護を受けられます。最低生花活費は、年齢や住んでいる地域、世帯の人数、世帯構成などの条件によって異なる生活保護基準に基づきます。
2.資産の活用
生活保護を受けるためには、まず手持ちの資産を活用することが求められます。これには不動産や株式などの財産を含み、これらを売却して生活費に充てることが必須です。ただし、生活に必要不可欠な物品や住宅は除外されることがあります。
3.就労能力の有無
働くことが可能な場合、就労を試みなければなりません。生活保護は、就労が困難な場合、または働いても十分な収入を得られない場合に限り支給されることが原則です。
4.扶養義務者の非存在または扶養不能
生活保護の受給を検討する際、親族から経済的な支援を受けられるかどうかが問われます。生活保護法では、親族から経済的な支援が可能な場合、その支援を受けることが優先されます。ただし、実際に扶養が不可能である場合や、疎遠などの理由で扶養を受けられない場合は、この条件が免除されることがあります。
生活保護の申請は複雑であり、申請プロセスや必要書類に関する正確な情報を得るためには、地域の社会福祉事務所に相談することが推奨されます。こうした窓口では、個々の状況に応じた具体的なアドバイスが提供され、適切な手続きの支援を受けることができます。
生活保護を受給する際の注意点
生活保護を申請する際には、いくつかの重要な注意点があります。これらを事前に理解し、準備しておくことが、スムーズな申請プロセスを助けることにつながります。
1.親族への扶養照会
生活保護の申請を行う際、福祉事務所は申請者の親族に対して扶養照会を行います。この照会は、親族が経済的に申請者を支援する能力があるかどうかを確認するためのものです。親族が経済的に支援可能であれば、生活保護の受給資格が影響を受けることがあります。
2.資産の申告と活用
生活保護を申請する前に、すべての資産を申告し、それらが生活費にどのように役立てられるかを評価する必要があります。これには不動産、貯金、株式、その他の金融資産が含まれます。資産がある場合は、それを生活資金として使用するか、可能であれば売却してその資金で生活することが求められます。
3.住居の状況
住居が持ち家の場合、その資産価値が生活保護の受給資格に影響を与えることがあります。場合によっては、住宅を売却し、より低コストの住居に移ることが推奨される場合もあります。ただし、生活に必要不可欠な住居である場合は、そのまま住み続けることが許可されることもあります。
4.自動車の保有
生活保護受給者は原則として自動車を所有することが認められていませんが、通院などの必要がある場合には例外として認められることがあります。自動車が必要な理由を事前に申告し、その必要性について福祉事務所と相談することが重要です。
年金を受給しながら生活保護を受給する際のメリットを4つ紹介
年金を受給しながら生活保護も受けるという選択は、多くの高齢者や収入が不安定な人々にとって重要なサポートとなり得ます。ここでは、このような状況にある人々が享受できる収入面以外の主なメリットを4つ紹介します。
1.医療費の完全免除
年金受給者が生活保護を受けることにより、医療費の自己負担が完全に免除されます。これにより、高齢者や長期的な医療を必要とする人々の負担が大幅に軽減され、健康管理が容易になります。
2.住宅支援
生活保護受給者は、住宅扶助を通じて住居費の支援を受けることができます。これは、特に高額な住居費に悩む都市部の住民にとって大きな助けとなります。
3.生活必需品の支援
食料品や衣類などの生活必需品に関する支援も提供されることがあります。これにより、日常生活に必要な物品を購入する際の経済的負担が軽減されます。
4.社会的サービスへのアクセス
生活保護を受けることで、さまざまな社会的サービスへのアクセスが向上します。就労支援、教育支援、心理的カウンセリングなど、多岐にわたるサポートを受けることができるようになります。
今からでも新NISAやiDeCoで自分年金を準備しよう!
年金受給者でも生活保護を受ける道は開かれていますが、それには条件があります。生活保護は重要なセーフティーネットでありますが、将来にわたってより良い生活の安定を望むならば、自助努力も重要です。新NISAやiDeCoなどの制度を利用して、自分年金を構築することで、将来の不安を少しでも減らすことができます。これらの制度は節税効果もあり、長期的な資産形成に役立ちますので、ぜひ検討してみてください。
出典
厚生労働省 生活保護制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー