独身で持ち家なし、ずっと賃貸暮らしです。高齢で賃貸暮らしの場合、一般的にどのくらいの家賃のところに住んでいるのでしょうか?
配信日: 2024.05.15
本記事では、高齢世帯の現在の住まいの住居形態をはじめ、高齢単身世帯の賃貸暮らしの割合や1ヶ月あたりの平均家賃について紹介します。老後の家賃の目安も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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高齢者世帯の賃貸暮らしの割合・高齢単身世帯の賃貸暮らしの割合
内閣府の「平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果」による、65歳以上の現在の住まいの住居形態を図表1にまとめました。
図表1
男性 | 女性 | 全体 | |
---|---|---|---|
持ち家(一戸建て) | 81.5% | 81.1% | 81.4% |
持ち家 (分譲マンションの集合住宅) |
7.0% | 6.7% | 6.8% |
賃貸住宅(一戸建て) | 2.0% | 2.2% | 2.1% |
賃貸住宅 (マンション、公営・公団等の集合住宅) |
9.2% | 9.4% | 9.2% |
その他 | 0.3% | 0.6% | 0.5% |
持ち家(合計) | 88.5% | 87.8% | 88.2% |
賃貸住宅(合計) | 11.2% | 11.6% | 11.3% |
※内閣府「平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果(概要版)2.住宅の状況に関する事項」をもとに筆者作成
集計総数1870世帯のうち、持ち家率の合計は88.2%であり、賃貸住宅率の合計は11.3%と高齢者のほとんどの方が持ち家に住んでいるといった結果になりました。
男女別に見ても大きな差はなく、持ち家のなかでも一戸建てに住まいを置く割合が高い傾向にあります。持ち家の場合、住宅ローンの返済が完了していれば、老後の住居費の負担が小さくなるというメリットがあるため、年齢に応じて持ち家率が上がります。
高齢単身世帯の賃貸暮らしの割合
高齢者世帯における賃貸暮らしは少ないですが、どのくらいの割合で賃貸暮らしをしているのでしょうか。総務省統計局が調査した「平成 30 年 住宅・土地統計調査」による、65歳以上の高齢単身世帯における持ち家と賃貸住宅の世帯数を図表2にまとめました。
図表2
世帯総額 | 持ち家世帯数 | 割合 | 賃貸住宅世帯数 | 割合 |
---|---|---|---|---|
6380 | 4225 | 約66.2% | 2137 | 約33.5% |
※総務省統計局「平成30年 住宅・土地統計調査」をもとに筆者作成
世帯総数6380世帯のうち、65歳以上の高齢単身世帯において持ち家で暮らす世帯は約66.2%、賃貸住宅で暮らす世帯は約33.5%です。元々持ち家を持っていなかったり、子どもの独立や配偶者が亡くなったタイミングで持ち家を売却したりといった理由で、賃貸住宅を選ぶ方が多いと思われます。
1ヶ月あたりの家賃・間代の平均
総務省統計局の同調査によると、65歳以上の高齢者世帯における1ヶ月あたりの家賃・間代の平均は5万5675円でした。前回調査した平成25年の5万3594円と比較すると3%上がっていますが、2023年頃からの物価高により家賃が値上がりされているケースが考えられます。
老後の家賃は収入の3割が目安
総務省の「家計調査報告(家計収支編)2023年」によると、老後の実収入の9割は公的年金です。老後も賃貸住宅で暮らす予定なら、税金や生活費を払ったうえで家賃の支払いも続けなければならないことを考えなければなりません。一般的に家賃設定は、手取り収入の3割を目安にするとよいとされています。
同調査によると、65歳以上の単身無職世帯で可処分所得の平均は11万4663円で、消費支出は14万5430円でした。消費支出は手取り収入(主に年金)だけでは補うことはできないため、年金以外の収入と貯蓄がどのくらいあるかが重要になってきます。そのため生涯にわたり賃貸暮らしを考えている方は、前もってコツコツと貯金をしておきましょう。
出典
内閣府 平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果(概要版) 第2章 調査結果の概要 2.住宅の状況に関する事項
総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 結果の概要
総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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