更新日: 2024.06.06 セカンドライフ

共働き夫婦の老後に必要なお金は月に「28万円」程度!?年金だけで足りなさそうなときの対処法は?

共働き夫婦の老後に必要なお金は月に「28万円」程度!?年金だけで足りなさそうなときの対処法は?
夫婦共働きをしている世帯は少なくありません。夫婦で共働きをしていると、老後に受け取れる年金は2人の老齢基礎年金と老齢厚生年金額を合計した金額です。
 
しかし、共働きでも収入によっては老後に必要な支出に届かないケースもあるので、早い段階から資産形成をしておきましょう。
 
今回は、老後に夫婦で必要な支出や受け取れる年金額の目安などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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老後に夫婦で必要なお金はいくらくらい?

総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、無職の高齢者夫婦世帯平均消費支出は非消費支出が3万1538円、消費支出が25万959円で合計28万2497円でした。
年間だと338万9964円かかります。
 
そのうち、月額消費支出の内訳は以下の通りです。
 

・食料:29.1%、7万2930円
・住居:6.7%、1万6827円
・光熱・水道:8.9%、2万2422円
・家具・家事用品:4.2%、1万477円
・被服及び履物:2.1%、5159円
・保健医療:6.7%、1万6879円
・交通・通信:12.2%、3万729円
・教育:0.0%、5円
・教養娯楽:9.8%、2万4690円
・その他の消費支出:20.3%、5万839円

 
食費が群を抜いて多いことが分かります。
 

受け取る年金額の平均

今回は、支出と比較するため令和5年度の平均年金額を基にします。
 
日本年金機構によると、国民年金を欠かさず納めた場合における令和5年度の老齢基礎年金額は月に6万6250円、年79万5000円でした。さらに、老齢基礎年金と老齢厚生年金を含めた夫婦2人の年金給付水準は月額22万4482円、年269万3784円です。
 
令和5年度の平均支出と比べると、年金収入だけでは月に5万8015円、年に69万6180円足りません。また、年金収入の給付水準は夫婦2人が平均収入を40年間受け取っていた場合の金額のため、退職金の有無や夫婦の年収によってはさらに少なくなったり多くなったりする可能性もあります。
 
老後のライフプランに応じてゆとりをもった資産形成をしておくと、万が一年金収入が想定より少なくなっても対応しやすくなるでしょう。
 

老後に向けた資産形成の方法

資産形成の方法としては、定期預金や積み立て投資などの方法があります。定期預金は元本割れのリスクがない一方で、金利が非常に低く資産を大きく増やす方法としては向いていません。
 
もし老後の資産形成としてお金を運用したいなら、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった運用益が非課税になる投資の利用も方法の一つです。
 
NISAは非課税保有期間に制限がなく、つみたて投資枠と成長投資枠から選べます。長期的で堅実な運用をしたい場合はつみたて投資枠が向いているでしょう。年間投資枠120万円の範囲内で、金融庁の基準を満たした投資信託に限定して投資できます。
 
iDeCoは、原則として60歳以降に受け取れる私的年金の一つです。60歳以降で受け取るときに、公的年金や退職所得としての控除の対象になります。途中でお金を引き出す必要がなく、老後の資産形成に特化した投資がしたいならiDeCoが向いているでしょう。
 

老後の資金が不安なときは定期預金や積み立て投資なども検討しておく

老後で夫婦ともに無職だった場合、支出は平均で月28万2497円でした。年金収入の目安は22万4482円のため、5万8015円が不足する計算です。実際には退職金の有無や夫婦の収入によって変動する可能性もあります。
 
老後の資産形成が不安な場合は、定期預金や収益が非課税になるNISA、iDeCoの活用も方法の一つです。金額が大きくなると、非課税によるメリットも大きくなります。NISAなら引き出すタイミングが任意ででき、iDeCoは私的年金のひとつで60歳以降に受け取れる点が特徴です。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要(19ページ)
日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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