更新日: 2024.06.06 セカンドライフ

55歳で貯蓄は「1000万円」です。年金と退職金があるので、貯蓄はこれ以上しなくても老後は暮らせますよね?

55歳で貯蓄は「1000万円」です。年金と退職金があるので、貯蓄はこれ以上しなくても老後は暮らせますよね?
定年退職を迎える年齢が近づくと、老後の生活費のことが気になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
貯蓄が全くなければ不安になりますが、1000万円以上貯蓄がある場合は「年金と退職金もあるため老後は安心」と考えるかもしれません。実際、老後のためにどのくらい貯蓄があれば、安心して生活できるのでしょうか。
 
この記事では、老後に夫婦2人で生活する場合にかかる生活費はいくらか、老後のための貯蓄はいくらあれば安心かをご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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老後夫婦2人で生活するのに生活費はいくらかかる?

総務省が公表している「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)」によると、65歳以上夫婦のみの無職世帯における支出は、税金などの非消費支出もあわせて月28万2497円です。
 
それに対し、収入は公的年金などの社会保障給付が21万8441円、そのほかの収入を加えて24万4580円となり、毎月3万7916円赤字となっています。
 
世帯の収入が公的年金のみの場合、毎月の不足分は貯蓄で補う必要があるでしょう。まずは今までの貯蓄ともらえる退職金でこの赤字分を補塡(ほてん)できるかを考えてみる必要があります。
 

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1000万円の貯蓄があれば老後は安心?

1000万円貯蓄があれば、年金と退職金をあわせれば生活していけるのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。実際にいくら貯蓄があれば、老後も安心して生活できるのでしょうか。
 
前述した調査結果によると、夫婦2人世帯の場合、公的年金の収入があっても毎月3万7916円の赤字になります。ほかに収入がない場合、この赤字分を退職金と貯蓄で補わなければなりません。
 
1000万円の貯金があれば、約22年は生活できることになります。しかし、上記の数値はあくまで平均値であることを認識しておく必要があります。
 
平均よりも高い水準の生活をしている場合、今の生活水準を維持しようとすると、生活費はもっと多く必要になる可能性が高いでしょう。病気になった場合や介護が必要になった場合には、平均以上に出費が発生するかもしれません。
 
さらに、上記の金額は現在の65歳以上の世帯における平均数値であることを認識しておく必要もあります。例えば将来、物価が高くなった場合には、食費や家賃などが上がってしまい、今の平均値よりも生活費がかかる可能性があります。
 
老後に必要な資金の目安は、予備費も考慮すると2500万円ほどといわれています。
 
貯蓄が1000万円あったとしても、退職金が1500万円なければ足りないということになります。「退職金を1500万円もらえる見込みがない」という方は、定年退職まで貯蓄を続けたり、再雇用で働き続けたりすることを考える必要があるかもしれません。
 
退職金のあてがあったとしても、予期せぬ出費が発生し貯蓄が足りなくなる可能性はあります。万が一のために、貯蓄は多い方が安心でしょう。
 

貯蓄が1000万円あっても老後の生活費は不足する可能性がある

65歳以上夫婦のみの無職世帯の平均支出は、月28万2497円です。公的年金による収入があっても、毎月3万7916円の赤字になることが予想されます。世帯の収入が公的年金のみの場合、毎月の不足分は貯蓄で補う必要があるでしょう。
 
老後に必要な資金の目安は、予備費も考慮すると2500万円ほどとされています。1000万円の貯蓄があっても、1500万円不足するということです。
 
55歳で貯蓄が1000万円あり年金や退職金がある場合でも、予期せぬ出費が発生し貯蓄が足りなくなる可能性はあります。まだ定年退職まで期間があれば、さらに貯蓄を増やしておいた方が安心かもしれません。
 
老後のための資産形成は、将来の医療費や世の中のインフレ率、生活スタイルの変化などを考慮に入れて検討する必要があるでしょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2023年-(18ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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