更新日: 2024.06.11 セカンドライフ
専業主婦ですが、夫の定年退職後はパートで働きたい。60歳を過ぎてから働く女性はどのくらいいますか?
そこで今回は、60歳以上の女性で働いている方の割合や就業形態、平均給与を解説します。60歳以上からでも始めやすく働きやすい仕事もご紹介しているため、参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
60歳以上の就業率と就業状況
内閣府の調査によると、60歳以上の就業率と就業状況は表1の通りです。
表1
就業率 | 就業状況 | ||
---|---|---|---|
男性 | 女性 | ||
60歳〜64歳 | 73.0% | 83.9% | 62.7% |
65歳〜69歳 | 50.8% | 61.0% | 41.3% |
70歳〜74歳 | 33.5% | 41.8% | 26.1% |
75歳以上 | 11.0% | 16.7% | 7.3% |
※内閣府 「第1章 高齢化の状況(第2節 1)」を基に筆者作成
就業率に関しては、年齢が上がるにつれて下がりますが、60歳〜64歳の方で約7割も存在します。就業状況を男女別でみると、女性のほうが男性よりも少ない傾向にありますが、60代女性の方で約4〜6割は何らかの仕事に就いていることが分かります。
また、同調査によると、現在仕事をしている60歳以上の方のなかで約4割の方が、働けるうちはいつまでも働きたいと回答しているようです。仕事をしたくないと回答した方を除けば、約9割の方が高い就業意欲を持っています。
60歳以上の女性で働いている方の雇用形態
同調査によれば、60歳以上の女性で働いている方の雇用形態で最も多いものは、パートとなっています。
年齢が上がるにつれて正社員の割合は減少しており、反対に嘱託社員やパート、アルバイトなどの非正規雇用の割合は上昇傾向です。60歳〜64歳で74.4%、65歳〜74歳で84.3%、75歳以上で75.0%となっています。
75歳以上で非正規雇用の割合が減少しているのは、75歳以上になると働いている方の割合自体が大きく減少しているためと考えられます。
60歳以上の女性がもらっている平均給与
厚生労働省の令和4年度の賃金構造基本統計調査の概況によると、60歳以上の女性がもらっている1ヶ月の平均給与は表2の通りです。
表2
男性 | 女性 | 全体 | |
---|---|---|---|
60歳〜64歳 | 32万1800円 | 23万7300円 | 29万5600円 |
64歳〜69歳 | 27万4500円 | 21万6200円 | 25万7600円 |
70歳以上 | 24万5900円 | 21万7800円 | 23万8100円 |
※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成
男女関係なく年齢の上昇にともなって、平均給与は数万円程度ずつ下がっています。女性の場合でみると20万円前後の給与額となっており、男性や全体と比べると低い傾向にありますが、男性よりも下がり幅は少ないようです。
60歳以上の女性が働きやすい仕事
60歳以上の女性でも始めやすく働きやすいとされている仕事は、以下の通りです。
・軽作業
・清掃業
・家政婦
・事務職
このなかでも軽作業や清掃業などの仕事は、年齢の制限などもあまり設けられていないため、60歳以降でも始めやすい仕事といえます。
また、家政婦の仕事も人気が高い傾向にあるようです。家政婦の仕事は2〜3時間の短い時間から働けることにくわえ、料理や掃除などの主婦業として行ってきたスキルをそのまま生かせます。
さらに、事務職の経験がある方や、簿記や秘書検定などの資格を所持している方などは、自宅などでもパソコンがあれば事務の仕事を始められる可能性があります。
60代女性で働いている方の割合は4〜6割程度
60代女性で働いている方の割合は、4〜6割程度となっています。70代以降も60代と比べると減少しますが、1〜3割程度の方は働いているようです。女性の場合はパートで仕事をしている方の割合が最も多く、年齢が上がるにつれて非正規雇用の割合も増加しています。
また、60歳以上の女性の1ヶ月あたりの平均給与は約20万円となっており、男性や全体と比べると少々低い傾向にあります。
もし60歳以降から仕事を始めるとなると、職種なども絞られる可能性がありますが、年齢の制限などのない仕事も存在するため、ご紹介した仕事も参考に自分に合う仕事を探してみてください。
出典
内閣府 第1章 高齢化の状況(第2節 1)
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー