自宅マンションの管理人さんが80歳と聞いて驚きました。定年はないのでしょうか?
配信日: 2024.06.20
仕事内容は、受付業務や設備点検、清掃などがメインとなります。特別な資格などはいらず、体への負担が比較的少なく自分のペースで働きやすい点も魅力の1つです。
そこで今回は、マンションの管理人の平均年齢や年収、実態について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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マンションの管理人の平均年齢や年収
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、マンションの管理人の平均年齢は54.3歳となっています。平均年収は375万4000円で、年齢別でみると30代後半で558万8800円と最も高くなっているようです。
また、70歳以上の方では240万円程度の年収推移となっています。
マンション管理業の実態
現在マンション管理業は、従業員不足が懸念されています。特に多くの割合を占めていた高齢者の雇用も、難しくなってきている現状があるようです。
それらの背景には、高年齢者雇用安定法により65歳までの雇用機会が確保されやすくなり、マンション管理人以外の仕事の選択肢が増えたことも要因として考えられます。
一般社団法人マンション管理業協会が行ったマンション管理業のアンケート調査によると、60歳以上の従業員における過不足感の割合は表1の通りです。
表1
過不足感 | 割合 |
---|---|
大いに不足する見込み | 16.0% |
やや不足する見込み | 39.7% |
適当な水準になる見込み | 24.2% |
やや過剰となる見込み | 10.3% |
大いに過剰となる見込み | 2.6% |
※一般社団法人マンション管理業協会「マンション管理業高齢者活躍に向けたガイドライン」を基に筆者作成
「やや不足する見込み」と回答した割合は4割程度と最も高く、大いに不足する見込みの割合と合わせると、6割近くにものぼります。
同調査によれば、そのなかでも、マンションの修繕する技術を持つ方や管理人の不足割合が多くなっています。反対に、事務管理業務員やコンシェルジュ、警備員などの職業はそれほど不足感はないようです。
マンションの管理人が定年後でも働きやすい理由
マンションの管理人は以前から定年後の再就職先として人気でしたが、現在も変わらずシニア世代に支えられている職業です。ここでは、マンション管理人が定年後でも働きやすい理由をご紹介します。
定年関係なく働ける
マンションの管理人は雇用形態を選ばなければ定年はなく、定年後も健康である限りは問題なく働ける職業とされています。実際に80代〜90代の方でも、マンションの管理人として働いている方は一定数いるようです。定年後は、おもに以下のような雇用形態があります。
・契約社員
・派遣社員
・パート・アルバイト
このなかでも、パートやアルバイトとして働いている方の割合が多い傾向にあるようです。それに比例して、求人数も多いのが特徴です。また、都内のマンションの管理人におけるパートやアルバイトの時給は、1000円〜1500円程度となっています。
なお、雇用という形態ではない業務委託などで働く方法もあります。業務委託の場合は自分のペースや都合に合わせて業務内容や時間を選択でき、柔軟に仕事ができるメリットがあるでしょう。
業務委託の料金形態は日給制である場合が多く、3000円〜8000円程度とされているようです。
無資格や未経験でもチャレンジできる
特別な資格やスキルがなくても始められる点も、定年後に働きやすい理由の1つでしょう。
マンションの管理人の仕事内容は、来訪者や住人の受付、設備点検、清掃などがメインの業務です。事前の研修や現場での実習などが用意されているケースも多く、未経験の方でもチャレンジしやすい特徴があります。
また、マンション管理士や管理業務主任者などのマンション管理業に関する資格もあり、仮に資格を取得すれば、仕事の幅が広がったり、年収アップにもつなげられたりする可能性があります。
マンションの管理人は雇用形態によっては年齢制限なく働ける
正社員や契約社員の場合は、60歳〜70歳で定年が設けられているケースが一般的ですが、パートやアルバイト、業務委託であれば定年なく働ける可能性があります。実際に、80代以上の方でも働いている方は一定数いるようです。
マンションの管理人は特別なスキルや資格は不要で、定年後でも比較的チャレンジしやすい職業であるため、定年後の再就職先の1つとして検討してみてください。
出典
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag マンション管理員
一般社団法人マンション管理業協会 マンション管理業高齢者活躍に向けたガイドライン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー