更新日: 2024.07.10 定年・退職

父が定年の時点で「家のローンの残り」が300万円あるらしいです。定年後の返済は厳しいでしょうか?子どもとして肩代わりするべきですか?

父が定年の時点で「家のローンの残り」が300万円あるらしいです。定年後の返済は厳しいでしょうか?子どもとして肩代わりするべきですか?
住宅ローンの契約年齢や借入期間の長さによっては、定年後もローンの支払いが残るケースがあるでしょう。しかし、定年後は収入が減ることが多いため、住宅ローンの返済が厳しくなることも考えられます。
 
そこで今回は、定年後に残る親の住宅ローンを子どもが払うべきか検証します。
FINANCIAL FIELD編集部

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定年後の住宅ローンを子どもが払うべきか?

まずは、定年後の住宅ローンの返済予定を家族で話し合いましょう。
 
退職金で一括返済する予定があるなどの場合は、子どもが肩代わりする必要はないかもしれません。
 
ただし、退職金での一括返済する場合は、老後のために医療や介護にお金を別に確保しておく必要がありますので注意しましょう。
 
定年後に収入が減り、住宅ローンの返済が厳しくなることが予想される場合は、親子リレーローンへの借り換え、リバースモーゲージを利用する、子どもが資金を援助するなどの対策が必要になるでしょう。
 
なお、子どもが住宅を相続する場合は、住宅ローンの支払い義務が発生すると考えられます。相続とは、預貯金や不動産などのプラスの財産だけではなく、住宅ローンなどのマイナスの財産も引き継ぐ必要があるためです。
 

親のローンを肩代わりする方法

親名義の住宅を相続する場合や、経済的援助としてローン返済を手助けする場合には、以下の3つの方法があります。

・親子リレーローン
 
・リバースモーゲージ
 
・子どもが資金援助をする

それぞれの方法を見てみましょう。
 

親子リレーローン

親子リレーローンとは、一つの住宅に対して二世代にわたってリレー方式に返済していくローンのこといいます。親子リレーローンへの借り換えは、借り換え時点で、申し込み条件である年齢や収入などの条件を満たしていれば利用できます。
 
親子リレーローンの申し込み条件は金融機関により異なりますが、親と子ども、双方の年齢制限や安定した年収があるかなどをみられるケースが多いため、借り換えを検討している場合は早めに金融機関に相談するようにしましょう。
 

リバースモーゲージ

リバースモーゲージは自宅を担保に融資を受けられ、借り入れた金額の金利のみの返済になり毎月の返済額が減るため、収入が減少するシニア世帯に適したローンといえます。
 
最終的には、契約者が亡くなった際に自宅を売却した金額で借入金を返済するか、相続人による返済で借入金を清算します。
 
株式会社And Doホールディングスが公表した資料によると、リバースモーゲージを使用する人は年々上昇傾向にあり、今や保証残高が180億円に突破していると発表されています。
 
しかし、自宅を相続できなかったり、相続人が返済しなければならなくなったりする可能性もあるため、事前によく話し合ったうえで検討する必要があるでしょう。
 

子どもが資金援助をする

中には、前述した2つの方法を選択せずに、ローンの返済額に対して資金援助を考える方もいるでしょう。
 
ただし、親の住宅ローンの名義変更をしないまま子どもが返済の肩代わりをすると、贈与税の対象になる可能性があります。また実際に、子ども自身も住宅ローンを組んでいると、親のローンまで肩代わりする余裕はないケースもあるでしょう。
 
なお、住宅ローンは契約者の属性や情報をもとに審査して契約しているため、名義変更は認められないことがほとんどのようです。将来的に実家を相続するどの理由で親の住宅ローンを子どもが支払う場合には、親子リレーローンやリバースモーゲージなどの利用を検討するのも方法の一つでしょう。
 

定年後も残る住宅ローンを子どもが払うかどうかは状況により異なる

定年後も住宅ローンが残る場合、収入が減り返済が厳しくなるケースも考えられるでしょう。子どもが必ずしもローンを肩代わりする必要はありませんが、相続を受ける場合や親が返済できない状況であれば、支援が必要になる可能性もあります。
 
住宅ローンの支払いが厳しくなる場合には、親子リレーローンへの借り換え、リバースモーゲージの利用などの方法を検討してみましょう。
 
どの方法を選択するにせよ、家族でよく話し合い納得のうえで決定することが大切です。
 

出典

株式会社And Doホールディングス リバースモーゲージの保証残高180億円突破のお知らせ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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