定年退職後に再就職先を探している友人が「失業手当をもらっている」と言っていました。自分は65歳で定年退職する予定なのですが、支給の対象になるのでしょうか?

配信日: 2024.10.16

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定年退職後に再就職先を探している友人が「失業手当をもらっている」と言っていました。自分は65歳で定年退職する予定なのですが、支給の対象になるのでしょうか?
定年退職後に仕事を探している場合、失業手当が受けられます。しかし、支給を受けるには、年齢に関する要件があるようです。定年退職の年齢は勤務先によって異なるため、注意が必要です。
 
今回の相談者のように65歳で定年退職をする予定の人は、定年後に再就職先を探す際に失業手当をもらえるのでしょうか。
 
本記事では、失業手当の概要について調べました。65歳以上の求職者が受けられる給付金についても解説しているため、参考にしてください。
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65歳で定年退職する人も支給対象になる? 失業手当の概要

定年退職後も、体力が続く限り仕事をしたいと考える方は増えているようです。しかし一度退職すると、次の仕事がすぐに見つからないこともあるでしょう。失業手当がもらえると、次の仕事が見つかるまでの生活費が確保できるため安心です。
 
一般的に「失業手当」と呼ばれているのは、雇用保険制度の基本手当のことです。雇用保険(基本手当)は、失業者が一日も早く就職するために給付するもので、積極的に就職しようとする意志があり、健康面や環境面でいつでも就職できる状態でなければ支給されないため注意が必要です。
 
定年退職後でも、再就職先を探している場合は、要件を満たす限り失業手当の支給対象となります。ただし、65歳未満で離職した人を対象としているため、65歳で退職する場合は支給対象外です。
 
なお、退職後に休養してから仕事を探す場合は、失業手当の支給対象にはなりません。仕事を探せる状態になってから受給手続きができるよう、離職日の翌日から2ヶ月以内に「受給期間の延長申請」を行いましょう。本来の受給期間は1年間ですが、「求職申し込みをしない期間」が最大で1年間プラスされます。
 

定年退職後に失業手当をもらっている友人……。受給できる日数や金額は?

「定年退職後に失業手当をもらっている」という友人の場合、受給できる日数や金額はどれくらいなのでしょうか。定年退職・期間満了・自己都合で離職した方など一般の離職者の場合は、被保険者であった期間に応じて、以下の所定給付日数が定められています。
 

・1年未満:90日
・1年以上5年未満:90日
・5年以上10年未満:90日
・10年以上20年未満:120日
・20年以上:150日

 
正確な給付金額は、ハローワークに提出する離職票に基づいて計算します。おおよその計算式は、「(離職前の6ヶ月の給与の総支給額の合計÷180)×給付率」です。
 

65歳で定年退職する人が受けられる給付金

65歳で定年退職してから再就職を希望する場合は、ハローワーク(公共職業安定所)で手続きをすると「雇用保険の高年齢求職者給付金」が受給できます。要件は、雇用保険でいう失業の状態にあることと、一定の被保険者期間があることです。
 
再就職を希望しない場合や、働けない場合には手続きができません。受給期間の延長制度はないため、休養後に制度を利用できない点に注意が必要です。
 
給付されるのは、以下の日数分の基本手当に相当する金額で、被保険者であった期間に応じて定められた分が一括で支給されます。
 

・1年未満:30日分
・1年以上:50日分

 

65歳で定年退職をする予定の人は失業手当の対象外

失業手当は、条件を満たすことで定年退職後にも支給を受けることが可能ですが、65歳に達する前でないと対象にならないようです。65歳以前に定年退職となった場合のみ、給付を受けられる仕組みです。
 
なお、65歳での定年退職を予定している場合は、退職後に高年齢求職者給付金の手続きができます。失業手当と比較すると、もらえる金額は少なくなりますが、最大50日分の基本手当に相当する額が一括で支給されるため、離職翌日から1年の間にハローワーク(公共職業安定所)で手続きをしましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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