一緒に暮らす20代の娘2人は「無職」です。「会社員」の夫と「訪問看護師」の私で何とか生活は成り立っているのですが、娘たちに自立してもらうべきでしょうか?

配信日: 2024.12.09

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一緒に暮らす20代の娘2人は「無職」です。「会社員」の夫と「訪問看護師」の私で何とか生活は成り立っているのですが、娘たちに自立してもらうべきでしょうか?
子どもの成長はうれしいものですが、20代になっても仕事をせずに家にいるようになると「早く自立してほしい」と思う気持ちも出てくるでしょう。例えば、一緒に暮らしている20代の娘が2人いて、どちらも無職の場合、自分たち夫婦の老後だけでなく娘たちの将来も心配です。
 
そこで今回は、会社員の夫と訪問看護師の妻の平均年収や、将来もらえる年金額について調べてみました。老後の平均的な生活費から定年退職までにどれだけ貯金しておくといいかについてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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会社員の夫と訪問看護師の妻の世帯年収は?

厚生労働省の「令和4年度介護事業経営概況調査結果」によると、訪問看護師の1人あたりの給与費は45万2951円で、年収に換算すると543万5412円です。会社員の夫については、国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」を参考にできます。同調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は、男性で563万円であったとのことです。
 
会社員の夫と訪問看護師の妻がいる家庭では、どちらもフルタイムで働いていると仮定すれば、世帯年収が1000万円を超えていることが予想できます。ただし、妻が扶養控除制度を活用してパートで働いている場合は、その限りではありません。
 

夫婦2人で将来もらえる年金額は?

将来もらえる年金額については、妻の雇用形態によって金額は異なります。日本年金機構の「令和6年4月分からの年金額等について」によると、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は23万483円であるとのことです。
 
これは、収入が月平均43万9000円(ボーナスを含む)で、40年間就業した場合に受け取り始める1人分の老齢厚生年金と、2人分の老齢基礎年金(満額)をベースに試算されています。
 
妻がフルタイムではなく、ずっと扶養内で働いているようなケースでは、この金額が将来もらえる年金額に近いといえるでしょう。しかし、妻もフルタイムであった場合は、年金額はもっと高くなると考えられます。
 
夫と妻それぞれの就業期間・平均年収・雇用形態などによって年金額は異なるため、実際にもらえる金額をシミュレーションしておくといいでしょう。
 

20代無職の娘2人と一緒に暮らして生活はギリギリ……。老後の生活は大丈夫?

20代無職の娘2人と一緒に暮らしていても、会社員の夫と訪問看護師の妻の収入で、現状ではどうにか生活できているかもしれません。しかし、定年退職後は収入が大幅に減ると予想されます。
 
老後の生活費について、総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」では、65歳以上の夫婦2人で無職世帯の消費支出を25万959円としています。妻の就業形態によっては、老後に受け取る年金では不足する可能性があるでしょう。
 
これはあくまでも平均的な消費支出であり、実際には支出が多くなることも考えられます。公益財団法人生命保険文化センターの調査では、ゆとりのある老後生活費を平均37万9000円としています。
 
これでは標準的な年金額だと毎月約15万円の赤字です。老後生活が30年続くとすれば、約5400万円もの不足分が生じる計算となるため、今のうちに貯金をしておく必要があるといえるでしょう。
 

老後の不安を軽減するためにできること

老後もゆとりのある生活をしたければ、今のうちに老後資金を用意しておくと安心です。娘たちの生活も支えるのであれば、さらに多くの貯蓄が必要になるでしょう。定年退職後も、再就職で仕事を続けなければならないケースも考えられます。
 
老後生活の不安を軽減するために、できるだけ早く娘2人が自立するよう促すことは大切です。もしも、自立が難しい理由があるのであれば、支援を活用するなど、早めの対策で経済的負担を軽減できるでしょう。
 

夫婦でもらえる標準的な年金額は23万483円ほど! ゆとりのある老後生活を送りたければ対策は必要

会社員の夫と訪問看護師の妻の場合、雇用形態にもよりますが、夫婦でもらえる年金額は23万483円ほどになると予想できます。平均的な老後の生活費は「25万959円」とのデータがあるため、余裕はなくてもどうにか生活を続けられる可能性はあるでしょう。
 
しかし、娘2人の生活を支えるとなると、老後の家計収支はマイナスになる可能性が高くなります。また、老後に夫婦でゆとりのある生活をしたければ、老後生活30年分の不足分が5400万円ほどになることも考えられます。
 
現役中に計画的な貯金をしておくことを始め、早めに娘2人が自立するよう促すことは大切です。現状で何とか生活ができているとしても、老後や娘たちの将来の不安を軽減するために、早めの対策が肝心です。
 

出典

厚生労働省 令和4年度介護事業経営概況調査結果(9ページ)
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査
日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要(18ページ)
公益財団法人生命保険文化センター リスクに備えるための生活設計 老後の生活費はいくらくらい必要と考える?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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