正月は毎年5人で実家に帰省しているのですが、今年は「食費」として2万円徴収されました。やはり年金暮らしは生活が大変なのでしょうか?
配信日: 2025.01.10
特に、年金暮らしをしている高齢の親だと、子どもの帰省でかかる費用を生活費から賄うことが難しい場合もあるでしょう。
本記事では、年金暮らしをしている両親のもとへ帰省する際、食費として費用を負担する必要性について、年金暮らしの家計収支の平均も含めてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
年金暮らしの家計収支はどうなっているのか?
総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上夫婦のみの無職世帯における実収入の1ヶ月平均は24万4580円です。消費支出の平均は25万959円、税金や社会保険料などの非消費支出をあわせると28万2497円なので、月々3万7916円ほど不足する計算になります。消費支出の内訳は表1の通りです。
表1
1世帯の1ヶ月あたりの支出 | |
---|---|
食費 | 7万2930円 |
住居費 | 1万6827円 |
水道光熱費 | 2万2422円 |
家具・家事用品費 | 1万477円 |
被服・履物費 | 5159円 |
保健医療費 | 1万6879円 |
交通・通信費 | 3万729円 |
教育 | 5円 |
教養娯楽費 | 2万4690円 |
その他の消費支出 | 5万839円 |
出典:総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成
子どもが帰省した場合に影響するのはおもに「食費」と「水道光熱費」であると考えられます。また、帰省にかかる交通費や帰省中のレジャー費を親が負担するケースもあるかもしれません。それぞれ普段はいくらぐらいが平均なのかみておくとよいでしょう。
子どもの帰省時に親が負担している費用はどのくらい?
子ども世帯が帰省するにあたって、滞在中の食費やレジャー費・交通費などを親が全額負担しているケースや、一部を負担しているケースなどがあります。全額を子どもが負担したり、親と子どもで折半したりしている例もあるようです。
株式会社ハルメクホールディングスの調査によると、子ども世帯の1回の帰省時に親が負担する金額を「~5万円未満」と答えた人が多いようですが、今回の事例では「5人で帰省する」ということなので、かかる金額も大きくなると考えられます。
現役時代であれば問題なく負担できたかもしれませんが、年金暮らしだと夫婦2人の生活でも生活費が不足している可能性もあるため、数万円の負担を大きく感じることもあるでしょう。
帰省時の親への費用負担はすべき?
帰省時の親への費用負担については、宿泊を伴うのか、何泊するのかなどによっても考え方は変わってくるでしょう。帰省中に親にお金を渡す理由としては「親の経済的負担を減らすため」「渡した方が気持ちが楽になるから」「高齢の親への援助として」などがあるようです。
渡そうとしても断られてしまう可能性があるため、親子でしっかりと話し合った方がよいかもしれません。その場合はお土産を買って行くなど、別の方法で感謝の気持ちを伝えるのもおすすめです。
今回の事例では「食費として2万円徴収された」ということなので、気持ちよく渡してあげるとよいでしょう。
月々の生活費が不足している可能性もあるので帰省中の食費を徴収されたときは気持ちよく渡してあげた方がよい
子どもの帰省を心待ちにしている親御さんは多いはずですが、帰省中の費用負担に頭を悩ませている人もいるかもしれません。
子どもが帰省してくると普段より食費や水道光熱費などがかかるため、すべて親が負担すると生活が苦しくなってしまうことも考えられます。
そのため、帰省中の食費としていくらか欲しいといわれたときは、気持ちよく渡してあげた方がよいでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4>65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2023年-(18ページ)、表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2023年-(19ページ)
株式会社ハルメクホールディングス 子どもの帰省、親の負担相場は5万!?親子の経済事情
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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