最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.10.11
年金

「働けなくなったとき」の保障、身体障害者手帳3級と障害年金2級の状態の違いは?

当コラムでも紹介したことがありますが、最近の生命保険の1つのトレンドとして、病気やケガが原因で「働けなくなったとき」に対する保障があります。
 
一時金としてまとまった金額がもらえたり、年金タイプで毎月お給料のようにもらえたりするタイプがあるのですが、認定基準、対象範囲は各社それぞれです。最近は種類も増えてきたので、何を選ぶべきか悩んでいるという相談をよくいただきます。
 
自分がどういう病気やケガが心配なのか、それによって選ぶことがもちろん大切なのですが、認定基準が同じようで違うことがあります。代表的な例が、認定基準となる身体障害者手帳と障害年金の違いです。
 
気にして質問される方もいるので、簡単に触れておきたいと思います。
 

身体障害者手帳と障害年金とは

就労不能保険のパンフレットを見ていると、「身体障害者手帳3級以上の交付を受けたとき」を条件にしている商品と、「障害年金2級以上に該当したとき」を給付の条件にしている商品があります。
 
今はわりとスタンダードな基準です。見た目は似ていてややこしいのと、対象範囲がほぼ同じため、なかなか気づかないかもしれませんが、実はそれぞれ別の制度です。
 

・身体障害者手帳

管轄は地方自治体です。「身体障害者福祉法」という法律で規定されています。厚生労働省HPによると「身体障害者福祉法に定める身体上の障害がある者に対して、都道府県知事、指定都市市長又は中核市市長が交付する」とあります(※1)。
 
交付対象となるのは1級から6級までの等級に認定された方です。申請は都道府県知事(指定都市、中核市はその長)に申請します。
 

・障害年金

管轄は日本年金機構です。こちらはいわゆる年金と言われてイメージするところの老齢年金と同じ年金制度です。
 
日本年金機構のHPによると「国民年金に加入している間、または20歳前(年金制度に加入していない期間」、もしくは60歳以上65歳未満(年金制度に加入していない期間で日本に住んでいる間)に、初診日(障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日)のある病気やケガで、法令により定められた障害等級表(1級・2級)による障害の状態にあるときは障害基礎年金が支給されます」とあります。(※2)障害基礎年金と厚生年金加入者には上乗せで障害厚生年金がもらえます。
 

身体障害者手帳と障害年金の違いとは?

ここでは身体障害者手帳3級と障害年金2級に認定されると、どのような福祉が受けられるか(身体障害者手帳をもっていると医療費負担が軽くなったり、障害年金は認定されると年金が支給されるといったこと)ではなく、単純に生命保険会社から給付金を受けるにあたっての基準に絞って話をします。
 
まず、カバーしている障害の範囲はほぼ同じです(障害年金2級の方が若干広い)。
 
ただし、障害年金については「初診日から1年6カ月を経過した日(その間に治った場合は治った日」または20歳に達した日に障害の状態にあるか、または65歳に達する日の前日までの間に障害の状態となった場合」とあり、30~50代のバリバリ働いている世代の方の場合は1年6カ月は待たなくてはなりません。
 
身体障害者手帳の交付は初診日や治療してから3~6カ月経過後、障害が固定した後なので、障害年金の方が認定まで時間がかかる可能性が高いです(厳密にはどちらも書類をそろえてから審査にまた少し時間がかかります)。家計の中心者が障害による就労不能となっている場合、この空白期間は大きな打撃です。
 

「会社所定の状態」もあわせてみてみる

では、障害年金2級ではなく身体障害3級を要件にしている会社や商品の方がよいかというと、そうとは限りません。
 
障害年金2級は身体障害者手帳3級であれば4級に該当する状態も一部カバーしていますし、各生命保険会社は公的制度とリンクしている条件に加えて、「会社所定の状態」を別に定めています。
 
障害年金2級を給付要件としている会社や商品については、1年6カ月を待たずにこちらに該当すれば給付が受けられます。気になる方は「会社所定の状態」を約款をみせてもらって調べてみてください。
 
どちらが必ずしもよいとは限らないので、一番大切なのは自分がどういう状態になったら保険会社から保険金がもらえるのか、そのとき誰が手続きをするのか事前に考えておくことです。
 
生命保険は請求主義なので、契約者が請求しなければならず、必要な手続きをとらなくてはならないからです。
 
Text:萬實赳志(ばんみ たけし)
AFP認定者

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萬實赳志

執筆者:萬實赳志(ばんみ たけし)

AFP認定者

1988年4月5日大阪生まれ大阪育ち。
大学卒業後、「家庭の経済事情で進学できない子供を0にしたい」という思いから生命保険業界を志し、
国内大手生命保険会社入社。営業職員支援・教育に携わる。震災直後後の福島県にも2年間赴任。
その後自ら直接お客様に保険の大切さを伝えたいという思いから、生命保険販売のプロとなるべく外資
生命保険株式会社に入社。一社専業FPとして2年半セールスに携わり、毎週連続契約40週以上での表彰、
部門別表彰では全国5位となるなどお客様から評価いただく。
一社専属のセールスパーソンではお客様をお守りしきれないことに限界を感じ、さらに大きな安心、
多くのサービスをお客様に提供したいという思いから、独立系FPの集団である日本ファイナンシャル
プランニング株式会社の創業期に参画。現在に至る。
モットーは「家庭円満」。趣味は映画鑑賞、読書、妻と出かけること。



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