最終更新日: 2019.06.14 公開日: 2019.05.25
年金

自営業だから持っているメリットを活かした、じぶん年金づくり

執筆者 : 田中栄二

先日、夫婦で長年ラーメン店を営んでこられた夫婦とお話しをしました。
 
「もうすぐ70歳になるのでそろそろお店をやめようと考えています。でも、年金が少ないので生活は楽じゃないんですよ」と、あまりさえない表情で語られていました。
 
なぜ、自営業者は年金が少ないのでしょうか。また、これからどんな準備ができるのでしょうか。考えてみたいと思います。
 
 
田中栄二

執筆者:

執筆者:田中栄二(たなか えいじ)

AFP認定者 

2級DCプランナー
確定拠出年金相談ねっと 認定FP
福岡でのテニスコーチ業で、個々に適した伝え方や問題解決の基礎を学ぶ。その後「保険業は困ったときにこそ必ず人の役に立てる」と誘われ保険代理店の道へ。複数の保険会社・証券会社を取扱う会社に所属し、保障から資産運用までサポートしている。20年の保険業務と15年の証券業務の経験を持つ。「幸せな楽しい老後を送るための資金準備をしませんか?」の思いを伝えるべく確定拠出年金を活用した老後資金作りの相談やサポート業務、資産形成セミナーも行っている。

詳細はこちら
田中栄二

執筆者:

執筆者:田中栄二(たなか えいじ)

AFP認定者 

2級DCプランナー
確定拠出年金相談ねっと 認定FP
福岡でのテニスコーチ業で、個々に適した伝え方や問題解決の基礎を学ぶ。その後「保険業は困ったときにこそ必ず人の役に立てる」と誘われ保険代理店の道へ。複数の保険会社・証券会社を取扱う会社に所属し、保障から資産運用までサポートしている。20年の保険業務と15年の証券業務の経験を持つ。「幸せな楽しい老後を送るための資金準備をしませんか?」の思いを伝えるべく確定拠出年金を活用した老後資金作りの相談やサポート業務、資産形成セミナーも行っている。

詳細はこちら

年金額を知ろう

自営業者の方は、会社勤めの方に比べてもらえる年金が少ないのです。
 
なぜなら会社勤めの方は、65歳からもらえる年金が老齢基礎年金・老齢厚生年金の2階建てになっていますが、自営業者は老齢基礎年金のみなのです。自営業の方が20歳から未納なく年金保険料を納めていれば年間約78万円、月に換算すると約65,000円をもらえます。
 
一方、厚生年金を納めている会社勤めや公務員の方は、この老齢基礎年金にプラスして老齢厚生年金があります。
 
過去に会社勤務の経験があり、厚生年金を払っていた期間のある方は、老齢基礎年金にプラスされて受け取れます(きちんと記録されていることが条件です)。
逆に国民年金の未納や免除などの期間がある方は、老齢基礎年金が満額はもらえません。
 
このような自分の年金額を詳しく知る方法としては、誕生月に届くねんきん定期便が便利です。
 
50歳未満の方はこれまでの加入実績に応じた年金額が表示されています。それに今からの分をプラスして計算します。
 
50歳以上の方は年金見込み額が表示されます。
 
また、ねんきんネットに登録するといつでも確認することができます。年金記録やこれからの年金見込額の確認もできますので登録をお勧めします。登録の際にねんきん定期便に表示のあるアクセスキーがあれば便利です。
 

年金受け取りを先に延ばす

もらえる年金が少なければ仕事を続ければいいのでは?という意見もあります。確かにずっと健康で仕事を続け、収入を得ることができれば問題はないでしょう。そういう方は、年金の受け取りを65歳から70歳へ先送りすることができます(繰り下げ受給)。先送りすることで、もらえる年金額が42%増えるのです。
 
仮に年金額が年間75万円だとすると106.5万円になります。この老齢年金は亡くなるまでずっと支給されますので、仕事を辞めて収入が無くなった後は家計の大きな支えになるはずです。
 
人生100年時代と言われるように、ますます長生きの時代になっています。65歳の平均余命を見てみると、平成元年である1989年は男性16.22年(81.22歳)、女性19.95年(84.95歳)だったのに対し、男性19.57年(84.57歳)、女性24.43年(89.43歳)と延びています。
 
ずっと健康で仕事をできればいいのですが、体調等の問題で仕事をやめなければいけない場合などは、その後の人生も長くなってしまいます。元気なうちは仕事で収入を得て、できるだけ長く年金をもらわずに年金額を引き上げることは、老後設計でこれからますます重要になってくるかもしれません。
 

自営業のメリットを活かした、じぶん年金づくり

以下に挙げる制度は、毎月の掛金が全額所得控除額になり、またその金額が高いので節税効果も大きく、じぶん年金づくりには有利な条件が揃っています。
 
まず、国民年金基金とiDeCoがあります。この2つを合わせて、月額68,000円が限度額です。それぞれ特徴があり、大きく分けると、iDeCoは運用商品を自分で選べますが、国民年金基金では選ぶことはできません。
 
運用によって大きく増やしたい方はiDeCo、変動せず決まった額を受け取りたい方は国民年金基金が向いているでしょう。受け取りでは、国民年金基金は終身年金がありますが、iDeCoは最長10年間となります。
 
金額は月額400円と少額ですが、国民年金に上乗せする付加年金があります。「200円×納付月数」になるので、2年以上受け取ると支払った保険料より多くもらうことになります。
 
付加年金に加入すると、上記の68,000円の限度額が67,000円になるので注意が必要です。
 
従業員の人数などの制限がありますが、小規模企業共済が上限月額7万円まで掛けられます。これは国民年金基金やiDeCoの68,000円の上限とは関係なく掛けることができます。掛金の範囲内で貸付を受けることができる点が大きな特徴です。
 
まとめると、国民年金基金、iDeCo、小規模企業共済をすることで、最大で月137,000円(年間1,656,000円)の所得控除をしながら、年金づくりという将来の自分への仕送りをすることができるのです。
 
将来もらえる年金が少ないと感じている方は、税優遇メリットを使い、なるべく早く自分に合った制度を始めてみましょう。
 
参考:
独立行政法人 中小企業基盤整備機構/小規模企業共済
日本年金機構/ねんきんネット
iDeCo 公式サイト
国民年金基金
日本年金機構/付加保険料の納付のご案内
 
執筆者:田中栄二(たなか えいじ)
AFP認定者 
 



▲PAGETOP