更新日: 2021.05.26 年金

収入減や失業で国民年金保険料が免除・納付猶予できる。申請方法は?

執筆者 : 飯田道子

収入減や失業で国民年金保険料が免除・納付猶予できる。申請方法は?
長引くコロナ禍の影響により、収入が減った人や失業してしまった人もいることでしょう。そのようなかで、家計の大きな負担となっているものの1つに国民年金保険料があるかもしれません。
 
ただ国民年金保険料の場合、一定の条件のもと、納付の免除や猶予をすることが可能です。どのような人が対象になるのか、どのように申請すればよいのでしょうか?
 
飯田道子

執筆者:

執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)

日本ファイナンシャル・プランナーズ協会

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。

https://paradisewave.jimdo.com/

飯田道子

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執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)

日本ファイナンシャル・プランナーズ協会

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。

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どのような制度か知っておく

そもそも国民年金保険料は、年齢や得ている所得額を問わず、定額で納付する保険料です。
とはいえ、今回のようにコロナ禍の影響を受けて給料をカットされたり、保険料の納付義務期間中に失業して、保険料を納めることが厳しくなったりした場合には、保険料を免除してもらうことができます。これを「免除制度」と言います。
 
免除制度には、法律で決められている法定免除と申請による申請免除の2つがあります。法定免除は特定の疾患にかかっている、もしくは生活保護を受けている場合などに適用されるものです。それ以外は申請免除となっています。
 
とはいえ、免除申請をしても無条件に免除が受けられるわけではありません。免除される金額は、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除の4種類があります。4種類のどの免除が適用されるかは、前年度に得た収入等により決定されます。
 

<免除となる所得基準>

(1)全額免除
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
 
(2)4分の3免除
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
 
(3)半額免除
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
 
(4)4分の1免除
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
 

<納付猶予制度>

免除のほかに、納付を猶予してくれる納付猶予制度もあります。この場合は、前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であることが要件です。
 
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
 

免除申請はどのようにする?

上記の承認基準を確認すると、「失業者は対象ではないんじゃないの?」と思うかもしれませんね。
失業者の場合は、「失業等による特例免除例」という制度があります。会社員等で雇用保険の対象になっていた人や、事業の廃止や休止の届け出を行っていることが条件です。世帯主や配偶者等、それぞれの所得審査を行い決定していきます。
 
申請するときには、住民登録をしている市や区役所、町村役場の国民年金担当窓口へ申請書を提出します。もちろん、社会保険事務所(年金事務所)でも申請できます。申請書は、郵送で提出してもOKです。
 
いずれの場合も、必要な添付書類が必要となります。自分の場合は何が必要なのかを確認し、過不足なく準備することが大切です。
 

対象ではない、対象かどうか分からない場合はどうすればよい?

家計が苦しければ、できるだけ支出は抑えたいものです。国民年金保険料の納付についても負担に感じるかもしれません。なかには、自分は免除制度の対象には当たらないようだから、納付をせずそのままにしておくしかないと考えている人もいらっしゃるかもしれません。
 
ただ、国民年金は将来の生活を支えるために大切なものですし、万一、障害を負ってしまったとき等にも給付が受けられるものです。そのままにしておくのは危険です。
対象か対象ではないかということよりも、納付が困難であれば、まずは相談することをお勧めします。役所の窓口でもよいのですが、住所地の社会保険事務所(年金事務所)であれば、役所よりも人目にふれにくく、相談しやすいでしょう。
 
自分が対象でない場合であっても、どのような状態になっているのかを伝え、どのように納付すればよいのか相談してみましょう。相談する際には、年金証書、振込通知書、年金手帳や被保険者証など、本人であることが確認できる書類が必要になります。
 
繰り返しになりますが、一番よくないのは、納付せずにそのままにしてしまうこと!
苦しいのであれば、早めに相談するようにしましょう。
 
執筆者:飯田道子
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会