更新日: 2021.08.27 国民年金

年金の保険料が払えない……。そんな場合の免除制度にはどのようなものがある?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 新井智美

年金の保険料が払えない……。そんな場合の免除制度にはどのようなものがある?
国民年金の保険料は、決められた期日までに納付しなくてはいけません。しかし、支払う意思はあっても支払えない場合は、どうしたらよいのか悩んでいる方もいるでしょう。
 
そこで今回は、国民年金保険料の「免除制度」について詳しく解説します。諸事情で国民年金保険料を納めるのが困難な方は、この記事を参考にして免除制度の利用を検討してみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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国民年金の保険料を納めないとどうなる?

国民年金の保険料を納めないままでいると、「国民年金未納保険料納付勧奨通知書(催告状)」が送られてきます。催告状には未納保険期間・未納保険料が記載されていますので、必ず確認してください。
 
所得があるのに催告状を無視して、保険料を支払わないままでいると、最終催告状が送られてきます。最終催告状とは、このまま何もしないでいると、財産を差し押さえますという通知書です。
 
事情があって保険料が支払えない状態であれば、必ず一度日本年金機構に連絡を入れましょう。国民年金には、保険料の納付が困難な方に向けた免除制度が設けられています。
 
何もしないままでいることが、一番よくないことをきちんと理解しましょう。

 

年金の免除制度

国民年金には、保険料の納付が困難な場合の免除制度が設けられています。この見出しでは、国民年金の主な4つの免除制度について詳しく解説します。
 
免除制度の対象となるのであれば、一度年金保険機構に相談してみることをおすすめします。

 

法定免除制度

法定免除制度は、下記の条件に当てはまる方が申請できるものです。
 

・生活保護の生活扶助を受けている方
・障害基礎年金ならびに被用者年金の障害年金(2級以上)を受けている方
・国立ハンセン病療養所などで療養している方

 
法律上全額免除となる方であり、基本的に該当する方は、届け出ることになっています。しかし、無届けであったとしても、条件に該当していることがわかれば、過去に遡って免除を適用できます。

 

学生納付特例、50歳未満の納付猶予制度

日本国内に住むすべての人は、20歳になったときから国民年金の被保険者になります。しかし、学生で本人の所得が一定以下であれば、届け出ることで学生納付特例を受けられます。
 
また、学生でない場合も、20歳~50歳未満の方で、第1号被保険者を対象にした納付猶予制度があります。
 
ただし、学生納付特例・納付猶予制度は、「猶予」であり「免除」ではないため、追納しなければ「未納」扱いのままです。また、免除制度を受けた場合でも、追納することで、将来受け取る年金額を満額に近づけることができます。

 

所得に応じた免除制度

所得に応じた免除制度では、本人からの申請により所得に応じて保険料の全額・3/4・半額・4分の1の納付が免除されます。全額以外の免除となった場合は、決められた額の保険料を支払わなくてはいけません。
 
なお、所得に応じた免除は本人だけではなく、配偶者・世帯主の全員が所得基準をクリアする必要があります。これは、保険料の納付義務が本人だけに限らず、世帯全員に連帯していることが理由に挙げられます。

 

産前産後免除制度

産前産後免除制度は、第1号被保険者が出産予定月の前月(多胎妊娠の場合は3ヶ月前)から、4ヶ月間にかかる保険料を免除できるものです。事前に届け出た場合は出産予定日、出産後の申請は出産日が基準になります。
 
産前産後免除期間は、保険料が全額免除され、かつ保険料納付済の扱いになることが特徴です。妊娠出産において、保険料納付が難しい場合は必ず届け出ましょう。

 

国民年金保険料の納付が難しければ事前に相談することが大切

国民年金の保険料は、20歳になったときから納付義務が発生します。しかし、それぞれに事情があって、保険料の納付が難しいこともあるでしょう。
 
保険料の納付は、支払いが難しければ免除制度を利用できます。こちらから何も相談しないままでいると、未納扱いとなり催告状が送られてくるため注意が必要です。
 
保険料の納付が難しいのであれば、すぐに日本年金機構に連絡して相談しましょう。事情があれば免除制度が利用できることを、今回の記事でしっかりと理解してください。

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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