更新日: 2021.09.28 国民年金

今年は国民年金保険料が払えない……収入が激減した時の「臨時特例免除申請」とは

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 新井智美

今年は国民年金保険料が払えない……収入が激減した時の「臨時特例免除申請」とは
新型コロナウイルスの感染拡大により、働き方や仕事に大きな影響を受けた人が多くいます。今回この記事では、収入がなくなり国民年金保険料が支払えなくなった場合、どうすればよいのか、臨時特例免除申請について詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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臨時特例免除申請とは

臨時特例免除申請とは、2020年5月1日より開始された、国民年金保険料の特例免除申請です。新型コロナウイルスの感染拡大により仕事を失い、収入が減るなどの理由で、保険料の支払いが難しくなった人で、以下に挙げる2つの要件を満たす場合に対象となります。
 

●2020年2月以降、新型コロナウイルスの感染拡大により収入が減少した人
●2020年2月以降、その年の所得の見込みが国民年金保険料の免除などに該当する水準となる人

 
なお、2020年に一度申請した人で、2021年も臨時特例免除申請が必要な場合は、更新されないため再度申し込みが必要です。
 

臨時特例免除申請の注意点

臨時特例免除申請をするときの注意点を、次の見出しで挙げる2つのポイントに分けました。申請が必要な人は、必ず一度チェックしておきましょう。
 
特に、保険料の軽減ではない点は、将来にもらう年金額に大きく関わってきます。その意味をしっかりと理解しておくことが大切です。
 

申請書は自分で用意すること

臨時特例免除申請に必要な書類は、下記で挙げる2点です。
 

●所得の申立書
●国民年金保険料免除・納付猶予申請書

 
事前に必ず用意して、あわせて提出してください。なお、マイナンバーにより郵送で申請する人は、本人確認書類も必要です。申請書は「国民年金機構」のホームページよりダウンロードが可能なので、自宅でプリントアウトできる人は活用してください。
 
パソコンの扱い方がわからない人や、ご自宅でプリントアウトができない人は、年金事務所か市区町村の役所で申請書がもらえます。ご自身に合った方法で申請書の準備をしましょう。
 

保険料の「軽減」ではない

国民年金保険料の「軽減」とは、世帯所得が一定基準以下である場合に適用されるものであり、申請者の所得に応じて保険料が軽減されるものです。
 
しかし、臨時特例免除申請は免除が承認されることで、納付期限の延長などを得るためのものであるため、追納しなければ将来に受け取る年金額が減少します。
 
免除などの承認を受けたあと、10年以内に追納すれば、年金額を満額に近づけることが可能です。申請に通ったからといって、その年の国民年金保険料を支払わなくてもよい訳ではありませんので、間違えないようにしましょう。
 

臨時特例免除申請に必要なもの

臨時特例免除申請は、申請に本人確認書類と国民年金保険料免除・納付猶予申請書、所得の申立書が必要です。記入不備があれば、確認のための連絡が入ったり、申請書の差し戻しがあったりするため、審査に時間がかかります。
 
記入例がホームページにありますので、不安な人は確認しながら丁寧に申請書を記入してください。
 
また、学生の人が臨時特例免除申請する場合、下記で挙げる4点の書類が必要です。
 

●国民年金保険料学生納付特例申請書
●所得の申立書
●学生証のコピー
●本人確認書類

 
学生の人は、在学期間がわかるものを提出しなくてはいけません。学生証のコピーか、在学証明書の原本を用意して書類不備にならないようにしてください。
 

臨時特例免除申請を上手に活用しよう

臨時特例免除申請は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、国民年金保険料を支払う意思があってもお金の用意ができない人のための救済策です。上手に活用すれば、あのとき支払えなかったから「年金額が減ってしまった」といったこともなくなります。
 
ただし、免除などの承認を受けたあと、10年以内に追納しなければそのまま年金額は減額されるため気を付けてください。
 
ご自宅で申請書をプリントアウトできる人は、必要書類と本人確認書類などを用意すれば、郵送で手続きができます。年金事務所や区役所などに足を運ばなくても大丈夫なので、必要な人はしっかりと手続きを取りましょう。
 
出典
日本年金機構「新型コロナウイルス感染症の影響による減収を事由とする国民年金保険料免除について」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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