更新日: 2021.10.05 その他年金

子がいる場合といない場合、もらえる遺族年金はいくら違う?

執筆者 : 堀江佳久

子がいる場合といない場合、もらえる遺族年金はいくら違う?
生計を維持している人が亡くなった時に、遺(のこ)された家族に支給されるのが「遺族年金」です。
 
亡くなった人が自営業者などで国民年金に加入していたなら「遺族基礎年金」が支給され、厚生年金に加入していた会社員ならば場合は「遺族基礎年金」に加え「遺族厚生年金」も受け取ることができます。
 
ただし、支給内容が異なるケースもあります。それは、子どもがいるのか・いないのか、ということです。
 
今回は、遺族年金の基本を確認し、子がいる場合といない場合で、もらえる遺族年金はどのように違うかを確認してみたいと思います。

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堀江佳久

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

遺族基礎年金

1.遺族基礎年金の基本

国民年金の被保険者等であった方が、受給要件を満たしている場合、遺族基礎年金を受けられるのは、亡くなられた方によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」となっています。
 
したがって、子がいない配偶者は、受け取ることができません。
 
ここでいう子とは、以下のいずれかの要件を満たす場合のものをいいます。死亡した者の死亡時点で、


(1) 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
(2)20歳未満で障害等級1級または2級の障害の子

ただし、配偶者が再婚していない場合に限ります。また、死亡した当時、胎児であった子も出生以降に対象となります。
 
「子のある配偶者」が遺族基礎年金を受け取っている間や、「子」に生計を同じくする父または母がいる間は、「子」は遺族基礎年金を受けることができません。留意してください。
 

2.遺族基礎年金の年金額


(1)子のある配偶者が受給する場合 : 78万900円+子の加算額※
(2)子が受給する場合 : 78万900円+2人目以降の子の加算額※

※1人目および2人目の子の加算額‥‥ 各22万4700 円 
3人目以降の子の加算額‥‥‥‥‥‥ 各7万4900 円

(以上、日本年金機構「遺族年金ガイド」令和3年度版より一部抜粋
 

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遺族厚生年金

1.遺族厚生年金の基本

厚生年金保険の被保険者等であった方が、受給要件を満たしている場合、亡くなられた方によって生計を維持されていた遺族が、遺族厚生年金を受け取ることができます。
 
ここでいう遺族とは、以下のとおりです。


(1)子のある妻もしくは、子のある55歳以上の夫
(2)子
(3)子のない妻
(4)子のない55歳以上の夫
(5)55歳以上の父母
(6)孫
(7)55歳以上の祖父母

この番号が年金を受け取れる遺族の優先順位となります。つまり、(1)が最も優先順位が高く、(7)が最も優先順位が低いことになります。
 
なお、(1)に該当する遺族には、遺族基礎年金も支給されますが、「子」には遺族厚生年金は支給されません。(2)の子には、遺族基礎年金も支給されます。
 
(3)子のない妻は、遺族基礎年金は受給されませんが、受給要件を満たしている場合には、中高年の寡婦加算額を受け取ることができます。(4)~(5)の場合には、遺族基礎年金は受給されず、遺族厚生年金のみが受給されます。
 

2.遺族厚生年金

基本的には、老齢厚生年金の報酬比例部分の3/4を受給できます。
 
ただし、老齢厚生年金の加入期間や受給権を有する場合の仕組みなど、さまざまなケースが考えられますので、具体的な金額が知りたい方は、お近くの年金事務所もしくは、年金相談センターでご相談されることをお勧めします。
 
(以上、日本年金機構「遺族年金ガイド」令和3年度版より一部抜粋)
 
(参考・引用・一部抜粋)
日本年金機構「遺族年金」
日本年金機構「遺族年金ガイド」令和3年度版
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー